エレウシスの秘儀 to SS

神無創耶

第1話 エレウシスの秘儀 IF クリスマス世界線(ギャグルート)

※ 主にギャグ世界線、FHとUGNが馴れ合ってます



クリスマス某所

とてとてとてと路地を歩く男の娘がいる。

両手には沢山の食材やケーキが数十袋以上はあった。

しかし彼の歩みは軽やかでとても重さを感じさせない。

世間はクリスマスだ、キリストの誕生日の筈だがいつの間にか恋人と過ごす日とも言われている。

そんな浮ついた空気を余所にUGNはチルドレン含むエージェント達に特別休暇を与えた。

それならと、普段は忙しそうなあの軍人の人にも楽しんでもらおうと部下の女性の人に声をかけて、来てもらったのだ。

某所に行く道すがらクリスマスムードの街中にどこか気分も高揚しているのを感じる。

喜んでくれるだろうか、とそんな期待をしながら着いた家の鍵を開けて、中へと入るとたくさんの靴があった。

奥から灰色の大きな狼がのっそりと歩み寄り、手の袋をくいっと引っ張る。

「持ってくれるの?ありがとう。落とさないようにしてね?」

狼は唸るように返事をして袋の取っ手を噛んで持ち上げて行く、どこか誇らしげだ。

もう1匹の狼が扉を開けると中からは既に準備してる物音と声が聞こえる。

靴を脱ぎ揃えて、奥へと進み居間へと入るとチルドレン達やエージェント、他のみんなもいた。

白い少女、レネゲイドビーイングだが──アイアスはじーっと本を読んでいたようだが立ち上がり、両手を突き出す。

すると砂が現れたかと思うと1〜2.5m程の立派なモミの木が練成された、彼女のモルフェウスの力だ。

「……クリス、マスツ、リー、って、これ、でい、いの?」

読んでいた本はクリスマスツリーに使う木の本だったようだ。

彼女にとっても初めての経験だったのだろう、表情は動かないがどこか浮ついた雰囲気だ。

近くにいた少女、青い瞳が特徴的な少女は同じく本を読んでいたのか多分?と首を傾げてる。

彼女もまた初めてのようだ。

しかしそんな所に女性を侍らせたい長身の男性、ヴァシリオスがツリーの飾り付けの為の物を入れた箱を持ってきた、床に置くと鈴の音が鳴る。

「それでいい、では飾り付けをするが、して見るか?少女よ」

「ぁ、はい、えっと……このお星様で」

青い少女は銀色に輝くその星が気になったのか取り出して、目をキラキラとさせて、見上げる。

「んーっ、んーっ!」

精一杯背伸びをして何とか届かせようとするが少女の身長では届かない、それを見たヴァシリオスは微笑ましそうにしながら、脇に手を差し込み持ち上げる。

「わっ……ぁ、届いた」

少女は嬉しそうにそういう。

何とも平和な世界、さて僕も……と思ったらヴァシリオスの部下の女性にコソコソと何かを吹き込んでいる長身の女……性……まて、何でいる。

「ところであのヴァシリオスとどこまで行ってるの?」

「は?どこまで、とは?いえ、私はあくまでも……」

「まあまあ、ちなみにこの服、貴方にとても似合うと思うんだけど」

その手にあるのはいわばサンタガールと呼ばれる衣装だ。

男性物を女性物にしたもので短めのものだ。

そんな事を言いながらも勧める……マスターレイスの姉さんがいた。

「は?え、いやその、そう言った服装は好まないので」

「たまにはこういう格好も喜ぶと思うけど?」

ため息を吐いて意識を集中させて、完全獣化する、狼の半獣人のような格好になり、身を低く構え、勢いよく地面を蹴って姉を蹴り飛ばした。

しかし、浅かったのかすぐに起き上がる

「あ、お帰り咏禍、早かったのね」

「ただいま……じゃないです、何でいるんですかファルスハーツ。」

「暇だったから!」

「暇だからって絡まないで!?どこで手に入れたんですかあれ!」

床に落としたサンタガールの衣装を指差して言う

「財力で買ったのと、フリーダムハーツでもクリスマスイベントあったからそれを持ってきた、咏禍のもあるわよ?」

「女物じゃないですか!着ませんよ!?」

「似合うのに」

「殴りますよ」

何処からともなく取り出した子供サイズの女物のサンタガールコスを持つ手をはたき落とす。

ヴァシリオスは大変そうだなとどこか苦笑してる。

ものすごく同情されてるっ!!

そんな事をしているとアイアスと少女によるクリスマスツリーの飾り付けが終わったようだ。

これ以上言っても仕方ないのはわかっているので何も言わないことにして、改めて僕もクリスマスイベントの手伝いをするのだった

END

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