第15話
「ちょーーっとまて!
取り敢えず神崎ファミリーのチームは
服従の呪を掛けられた、始まりの森に居るはずのない魔物を持ち帰ってきたんだな?」
「んー、まぁそうなるね」
「服従の呪を解呪出来るんだな?」
「んー、まぁ、出来るけど?」
なんかすーっごい顔近いし鼻息荒いんですが…
「それなら後で頼みがある」
真剣な顔でそう言われた
「別に聞くだけならいいよ?
受けるかはまた後で」
「おう、それでいい
それで、誰が服従の呪かけたかわかってるのか?」
「「黒ずくめの胸に蛇と蠍の紋章付けた奴ー」」
おぉ、皆でハモるとは!なんかジンワリするわ!
「どこの組織かまではわからないか?」
「わかるよー
時間もらえればの話だけど!」
「なら、探っといてくれ
俺王様に報告しねぇといけねぇから」
「あー、なら今回はこれで解散でいい?
サイとカイは今度特訓しようー」
ヒラヒラ手を振ると
ありがとうございましたそう言ってランも連れて帰って行った
「紅、この子達と彼方で遊んでおいで」
俺はドラゴンとライオンを指差していった
「うんっ!くれにゃいあしょんでくりゅ!」
トテテテと走っていった
「それで?話は?」
「実は、……」
俺とキャンディがまた学生の時の事
俺達には可愛い妹がいた
「サランー!今日も何処かへ行くのか?」
「はい、お兄様
すぐ帰ってきますわ」
妹は、その頃よく何処かへ出かけていた
何回か後をつけたが、いつも妹を見失っていた
それとなく、聞いてみたりもしたが妹は頑なに誰と会っているのか
教えてはくれなかった
それでも楽しそうに
その人の事を話すサランに行くなとは言えなかった
その日はいつも夕飯前には帰ってくるサランが
いつまで経っても帰ってこなかった
キャンディーと一緒に探して
2日経った時だ、サランを見つけたのは
サランは森の最奥で倒れていた
生きていてよかったと
キャンディーと家に戻りサランが目を覚めるのを待った
「兄さん。サラン目がさめるよね?」
「医者も問題はないって言ってたから大丈夫だ」
サランはそれから一週間後、目覚めた
「サランっ!俺たちのことがわかるか?」
サランは起き上がると突然俺達に魔法を放ってきた
サランの目に光はなく、濁っていて無表情だった
「兄さん!」
俺は、サランをどうにか気絶させて魔力封じの枷を付けた
「兄さん!どうなってるの?」
「ちょっと待ってろ」
俺は、医者を呼んで事情を説明すると
医者は呪術師を紹介して帰って行った
サランは目がさめる度に暴れご飯も食べなかった
そんな時紹介された呪術師が来て
「この人には、服従の呪がかかっています。」
「それって解呪できない呪じゃないんですか!?」
「私には、出来ません。
ですが、何処かにいるかもしれません。
私に出来るのはその人が来るまで彼女を眠らせることだけです」
「どういうことですか?」
「このままいけば、彼女は死ぬと思います
なので、彼女の意識を封じて眠らせます
そうすれば服従の呪を少しなら誤魔化せます。
それまでに、解呪出来る人が来れば良いですが
やらないよりは、ましだと思います」
呪術師は難しい顔をしながら俺達に告げた
「お願い…します…」
呪術師は、術をかけお金も受け取らず帰って行った
俺達はずっと探してたんだ。解呪できる人間を……
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