第4話 意味なんて分からない―そういうもの
友達に聞いてみたことがあった。
「ねぇ、Aちゃんの人生の意味って何?」
彼女は明らかに戸惑っていた。それはそうか。日常の中でこんな質問を投げかけられるなんて予期してないよね。しかも、人生っていう大きな大きなスケールで聞いているし……。
もしかして引かれてる? でもね。私、別に適当に聞いているわけじゃないんだよ。本当に意味が欲しいからさ。さすがに、「生きている意味は何?」って聞けないからちょっと変えたけど。
「うーん、なんだろう」
「……」
「分からない!! そういうものじゃないの?」
Aちゃんの答えを聞いて、私はさらに分からなくなってしまった。Aちゃんは明確な意味を教えてくれると思っていたから。そして、私はそれを私の生きる意味にしようとしていたのに……。
そういうもの――じゃあ、どうして私は、生きる意味を「分からない―そういうもの」として納得できないのかな。
おそらく、これには小さいころからの誹謗が関係している。
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