第39話【勇気と希望の石】

《泣いていた


心痛いよ


音がした


暗闇の中


痛みだらけだ》


人生に躓き絶望したんだ。まだ10代だよ。


来る日も来る日も。


『暗闇の中で』


暗い部屋でポツン膝を抱えて。


言えない言葉を カセットに

録音してまで流し聞いてたんだ。


10代後半から 20代前半の記憶?

どこか行っちゃった。


--

《勇気と希望の石》


『 勇気を持って願えば希望の叶う石だよ』



《少しのね


勇気を出して


みてごらん


希望の光


見えてくるから》




手に入れたんだ 不思議な石を……



『あいつさえ……』


(罰よあたれ……)


(同じ目に合え!)


嫌がらせしたやつを呪ったの。


毎日毎日……


__


『センセー!○○が△△の机にパン入れた~』


「え?」


「センセーあのね。意地悪する子達がいるの」


先生にね

手紙を出したんだ。


『あなたが嫌がらせされるのには……あなたに原因があるんじゃないですか?』


「何で?」


『この絵変だよ』


「どうして?」



《勇気と希望の石》


祈ったのに……



再びね。

あの日あの時と同じ人生を生きてるの……


どうして?

__


『勇気と希望の石よ……お願い力を貸して!』




【何となく?面白いから】


(こっちは面白くないよ…… あなたが 何となく?……で嫌がらせされたら どう?)


『自分の価値観や

イライラを

人にぶつけるの

はなおさら良くないよ』


そう、クラスメイトに言ったんだ。



【可愛げがないから】


(先生も先生で

可愛げないのは認めるけどね)


『先生が自分の感情を優先して

生徒の心をズタズタににする言葉を

投げたらいけないと思いませんか?』


可愛げないついでに、もう一度手紙を出したんだ。



【 課題と違うから】


(担任の先生 ?一緒になって笑ってないで、転校生への配慮してくれたって良いんじゃない?)


ズバリと言いたかったけど……


『転校前の学校では "夏の思い出"が課題だったんだよ この学校には"祭り"が課題みたいだけどさ]』


センセーとクラスメイトにね

そう言う事が出来たんだ。




__


あの日言えなかった想い


クラスメートに先生に。


勇気を出して

悔しさをぶつけたんだ……


それからね

パパとママにも話したの。


『あのね……パパママ』


パパとママの悲しそうな顔が……辛かったよ。


< 親として 、子供になぜ嫌がらせをしてはならないか教えてますか? >


< 教師は困難にぶち当たっている子供に対して、 誠実に 向き合うことが大切なんではないですか ?>


<< 教師として、学校側の人間のして。 一人一人を大切に。 困っている子がいたら、 誠実に対処すべきなのではないですか? >>


パパとママね、学校と担任に抗議してくれたの。


ありがとう……


Twitter にもね。

{ 今この時も。いじめに苦しむ苦しむ子や、ご両親が、発信し続け戦っておられます。皆様にも、どうしたらこのような問題が減っていくか考えて欲しいのです}


発信する事にしたんだ。



~~


あれ?


少しずつ外の世界が……


変われそうな気がした。



[きちんと、謝って来た人もいれば。とりあえず、形だけ謝って来た人もいるよね。謝らない人は謝らないしね]


現実世界でも ……


ネットの世界でも……



劇的に何かが変わった訳じゃないの。



~~


【担任、 違う人に変わるんだって】


[ そっか。担任降りるんだから、 もういいでしょ?って事かな……]


~~

いつまでも


嘆いてないで


新しく


光の外へ


出てみようか ?



でもね。



自分なりに生きてるのに……


相変わらず

何度も躓いちゃって。



もういいよね…って


世界は変わらないじゃん。


だって……



(パパ逝かないで)


「祈ったのに……」


それなのに……


父が……従姉が……従兄が……姪っ子達が


「生きたい!」


(生きて!)


願っていた人達が 。


願った人達が 。


旅立ってしまった……




(生きたくない)


と。


時に泣く自分が残ってるの。



(何で?)


現実がもう一度起こったの?



苦しいよ……


生きる意味を考えて考えて ……



人の不幸を願えば

自分に返って来たよね?


少し考え方を変えて

少し勇気を出して。


自分の言いたい事を。


[意志] を伝えれば


少しずつだけど

物事は良い方向に行ったよね?



でも。


今この時も多くの人達が 旅立っているの。



(どうしたらいいの?)



【自分だけが良ければいい 】


ではなく。


相手の事を思いやる事で

何かが変わるのかな?


分からないや……


けど……


自分だけが

辛い思いしているのではないよね?


そう思った時ね。



『貴女が居てくれるだけで良い』


あの日の

母の言葉が蘇ったんだ。


胸に深く刺さったんだ。


大切な夫と別れ 同じく苦しむ

母を一人には……出来ないよね?


自分の為に生きる事は

苦しくて泣いちゃうけど ……


『居て欲しい』


って言ってくれた。


ママと兄弟の為生きるのが

私の生きる理由なんじゃ……ないかな?


そう思えるようになったよ………





自分の存在価値を時に否定し。


『暗闇の中で』


(消えたい)


って膝を抱えて泣きながら

不器用にしか生きられないんだ。


これからもきっと……



自分の弱さ認めなきゃね。


それが自分だもん。



《人へのね


優しい心


忘れずに


例え苦しく


辛くったって》




生きたかったよね?


パパ……



《天国でパパ


また逢えた


抱き締めて


頑張ったなと


ギュってして》



その日まで


命尽きる迄


頑張るだけさ!



《少しのね


勇気を出して


みてごらん


希望の光


見えてくるから》


*こうしたかった

という願望が入った

作品です



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