第9話 偏愛(過激な内容なので注意)

「あっ、起きましたかぁ?先輩♡」

見慣れない天井。すぐ横には、林道の姿があった。

「ここって…どこだ?」

「ここは私のおうちです。」

「おうちって…学校は?」

「早退しましたよ?先輩も一緒に♡」

「あの状況で?俺を抱えてか?」

「私、結構優等生なんですよ?先生からの評判はいいんです。先輩は仲がいいからということにしたら、許可くれました♡」

まじかよ。うちの学校の先生、大丈夫か?贔屓しすぎでは?

「で、なんでこんなことしてんだ?」

「先輩が好きだからです。」

「俺には彼女がいるよ?」

「だからなんですか?」

話が通じない。

「相手がいるなら、奪い取るまでです。」

そういいながら林道は怪しい薬をとりだした。

「これ、なんだかわかります?」

「いや…」

「先輩が言うことを聞くようになる薬です♡」

そういって、林道が薬を口に含むと、唇を重ねてきた。

「んっ…んむ…んっ!」

舌が奥まで入り込んできて、拒もうとしても口をこじ開けられた。不可抗力で…飲み込んでしまった。次の瞬間、身体中が熱くなり、息苦しくなる。

「暑いですかぁ?苦しそうですよ?…ここ、おっきくなってますよぉ?」

僕には唯がいる。絶対に他の人とそういうことはしたくない。唯が怖いって言うのもあるけど…なにより、悲しむ唯を見なくない。

精一杯の抵抗のつもりで林道を睨みつけた。

「ふふふ。こっわーい。でも、コッチは正直ですよ?脱がせちゃいますね♡」

獲物を狩る獣のような目をして、ズボンを下ろしてきた。…そして、林道は僕に跨り…

「んっ…くぅ…はいりましたよぉ?先、輩♡」

理性は警鐘を鳴らしているが、体は喜んでいる。

「先輩の、おっきくて…気持ちいいですよ♡」

この場から、逃げ出したい。何を言っても今の林道は聞かないだろう。それがとても…怖い。

「くっ、んぅ…ぁん…もう、イッちゃいそうです…♡先輩、一緒にイってください♡」

我慢したいが、下半身は言うことを聞いてくれない。

「あっあっ、んっあぅ…あっ♡んぅ~~~」

林道のなかで、情けなく果ててしまった。薬のせいだろうか。通常よりも快楽が大きく、視界が一瞬真白くなった。

「いっぱい出ましたね。とっても濃いですよ♡…あれ?まだおっきいですよ?二回目行きましょっか♡」

薬のせいだ。

そう信じたかった。









「先輩、誰にも何も言わないでくださいよ。そしたら先輩に、襲われたって言いますからね。じゃ♡また、明日♡」

もう、しばらく外に出たくなくなった。それほど、酷い経験をした。学校にも行きたくなかった。また病んでしまいそうだ。

「…明日は休もう…」

そうやって消え入りそうな声で独り言をつぶやくと、

「司。」

唯。どうして、ここにいるのだろう。

「話があるんだ。」


もう、なんでもいいや。










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る