きまぐれ魔王の勇者学
にっしー@ドラノベ現在34位
序章
第1話 プロローグ
「おぉ…もうすぐ新たな魔王が誕生するぞ…」
禍々しいオーラを放つその紫色の魔方陣からは今まさに何かが放たれようとしていた。
おそらく数十、いや数百の異形の怪物たちが魔方陣を見守るかのように囲っている。そう、これは新魔王召喚の儀式だ。この世界は100年毎に新しい魔王と勇者が誕生し旧勇者と魔王は共々消滅しそしてまた再び争い合う。そのサイクルは神に決められた定めであるかのように確定したこの世界の掟。そして今まさに新たなる魔王が誕生する瞬間であった。
魔方陣から光が溢れ出す……いよいよ新魔王の誕生だ――
光が収まるとそこには額から二本の角が生えた高身長で黒髪の男が跪いていた。目は赤く立派な体つきをしており人類の女性なら誰もが惚れるであろうその外見は魔族たちの異形の物とはかけ離れた物だった……
「…魔王様でございますか…?」
一体の異形の怪物が魔方陣の男へと近付いた。怪物が困惑するのも無理はない、自分達魔族とは全く別の姿形だからだ。
「はい魔王です!」
キリッとした目で怪物を見つめる。その冷静そうな男はその外見からは想像も出来ないような元気な声でハキハキと喋りその場の無数の怪物達はたちまちどよめき出した。
だが何より一番困惑させたのは……
「俺は魔王なので皆さんこんに乳首!!」
そうこの魔王…とんでもなくアホだった――
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