躁鬱
@wanichi
破綻
声、煩わしい、嘘、嘆かわしい。
何も聞こえない静かな世界。一人で物思いに耽る。
美しいものは美しいし、時間は有限だ。
何を望もうと何も得ず、何を願おうと何も得ぬ。
苦しみだけが増幅して、光をさらに遠ざける。
善意が勝手に暴走して、望まぬ記憶を作り出す。
甲高い声が全てを掻き消す。
静かに浸る闇の中。
不確実な未来と不安定な現在が、ゆらゆらずっと揺れている。
あたたかい火は肺を燻して、冷たい水が傷に染みて
明日かもってずっと思ってた、明日じゃないってずっと思ってた。
信じてたものは季節のように、くるくるくるくる巡っていって
小さな蛍の光すら、明日を知るには十分なのに、
大きな街の光では、今日すら知ることはできない。
ノイズが頭を駆け巡り、視界も遠くへ流れてく。
ゆっくり過ぎてく時間すら、見たくもないような毎日で
角を曲がれば薬局があって、角を曲がれば、もう一度角。
終わらないのは自分のせいで、楽になるのは誰かのためで
それで、何が、あれでこれで、そうして気づけば身なりが綺麗で
きっと今日すら意味がなかった。
大きな音が鳴り始めると、小さな小人は逃げ惑う。
褒めて欲しくて、褒めて欲しくて、褒めて欲しくて
怒って欲しくて、怒って欲しくて、怒って欲しくて
明日も同じ、明後日も同じ、明々後日も同じ
終わりは綺麗に燃えること。
始まりは汚く出てきたのにね。
泣いても泣いても泣いても泣いても
それでも息ができないもんね。
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