心を見透かして。
ABC
優の心
第1話 ヤバい。
あいつが好きすぎる。
「まーーた、お前は、あいつのこと見てんのか?」
「ばかっ! ちげーよ!!」
「ふっ、どうだか?」
クラスのナンバーワンクール女子兼俺の好きな人。
中学は一緒だったがほとんど喋ったことがなかった。高校に入ってから、隣の席になった。
優が、消しゴムを落として俺が拾ったことがあったが、その時に言われた
「あ、ありがとう」
イチコロだった。ヤバい。え、待って、優ってこんなに可愛く笑うのか?
知らなかったことがもったいなすぎる!! 俺は何をしていたんだ! 中学時代!
しれっと優なんて呼んでいるが、リアルで呼んだことはない。恥ずかしすぎるから。
俺が教科書を忘れた時、優は机を寄せて見せてくれた。優の優しさに俺はだんだん惹かれていった。
だが、俺には引っかかることがある。優はいつも1人だ。どうしてなのか理由は分からない。それに優はいつも悲しい目をしている。
消しゴムを拾って渡したときに見せた笑顔でさえ、目はどこか悲しげな色を漂わせていた気がする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます