128話 イレギュラーダンジョンの理由


シュナ「しょうがないなぁ!!」


嬉しそうにニコニコしながら説明し出した。


シュナ「まずは久しぶりだね!直人!

    8日振り位かな?」


直人「あぁ、久しぶり

   それくらいだと思う」


シュナ「うん!そうなんだよ!

    8日間!

    たった8日間でRANK5の

    モンスターと戦えるまでになった

    のは驚きを通り越して

    笑えてきたよ

    あははは」


心底おかしそうに笑うシュナ、横ではゼニスが

神妙な顔で頷く。

両者の対照的な反応に戸惑う直人


直人「笑えてきたって

    想定外なのか?」


シュナ「想定外なのか?」


笑っていたのをピタリと止めると直人の言葉を繰り返すシュナ


直人「あ、いや、想定、、」


シュナ「想定外どころじゃないんだよ!」


敬語に言い直そうとした途中で遮られる直人


直人「あ、はい」


シュナ「良いかい?

    当初の予定では

    もっと時間かけて、それこそ

    半年位はかける予定で

    RANK4

    まで倒せる様になったら

    このダンジョンから卒業する

    予定だったんだよ

    じゃないと魂安定しないからね」


半年でRANK4?って事はあのミノタウロス親衛隊達を倒せたら卒業?その割に冒険の間ダンジョンはどんどん強いモンスター出て来たと思うけど、、


直人「え?ならモンスターの強さ抑えて

   行けば良いんじゃないの?」


シュナ「それが出来れば

    問題無かったんだけどね

    魂の器に対応するべく肉体が

    急速に成長を求めたから

    それを阻害すると魂と肉体の

  バランスが保てなくなってしまうんだよ

    だから、次々モンスターRANK上げる

    事態になったし、急速に膨れ上がる

    エネルギーを調整する為、

    リズが魂と肉体の崩壊を防ぐよう

    尽力した訳なんだよ」


そういや、リズも似た様な事言ってた気がする


直人「そうだったのか、いや、

   その節はありがとうございました」


絶妙な匙加減でモンスターの強さを調節してたらしいシュナにお礼を言う


シュナ「まだ終わってないから!」


くわっ!と目を見開かながら直人を威嚇する


直人「あ、はい、すみません」


あんまり迫力は無いが、シュナの気迫は伝わったので条件反射的で謝ってしまう。


そんなシュナをゼニスが横で、まぁまぁと宥めていた。


シュナ「ふぅ、、まぁ、それでね

    数百年掛けて用意した

    計画がパァになったのは

    良くないけど良いんだよ

    直人も身体機能制御S付いたし

    ちなみにSは成長RANKのSだよ

    スキルも成長するからね

    RANKS持ってるのは

     直人だけだけどね」


直人「あ、そうなんだ、、、

   てっきり誤字だと思ってたわ」


あっけらかんと答える直人



シュナ「んなわけないじゃん!

    って、話が進まないじゃないか!

    続きだけど、スキルは付いたけど

    それでも増加するエネルギー速度が

    早すぎるから

    何処かで発散させる方法を

    模索した結果生まれたのが、

    【魔装】なんだよ」


直人「ええ!?装備出来るの無いから作った

   って言ってたけど!?」


シュナ「それもあるんだけどね、メインは

    直人の成長を阻害しない様に

   しながらも、魂の器と身体を調和する

    役目があるんだよ

    ちなみに、魔力の運用も

    始めちゃったからそれも

    適応する為に僕とリズが直人が

   【斬魔刀】って呼ぶ武器を

    頑張って用意しんだよ

    頑張ったのは主にリズだけど」


次々と高性能なものが出てきたと思ったら

それは全て直人自身の早過ぎる成長に合わせて急ピッチで行われたものだった事実に

悪い事をしていた訳でも無いのに

知らない間に大変な労力を割いて貰って事に

頭が下がる思いをした。


直人「何から何まで何か申し訳ないです」


しかし、なんだかダメ出しされたようでヘコむ直人。

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