60話 リズは可愛い(当然)


そんな事を考えながらぼぉっと、討伐明細を眺めていた直人をそばで見つめるリズ


  (何を悩んでるのかな?採取の時は

   楽しそうにしてたし、討伐は想定通り

   問題無く倒したし、、う〜ん、、

   物足りなかったのかな?違うかな?

   あ!そうだ!マスターは

   色んな場所に行くたび楽しそうに

   してたから!誘えば良いんだ!

   喜んでくれるかな?)



リズ「マスター、、、あ、あの! 

   クエストをクリアし報酬を

   獲得したので、

   新たに開放され行ける

   場所が増えましたが

   いかがなさいますか?

   行ってみます?」


そんなリズの心遣いに気づく事なく、直人は



直人「ん?あぁ、いや、

   今日はこのまま飯食って

   風呂入りながら

   頭ん中リセットしたいわ」


ダンジョンでの時間経過は先程のフィールドダンジョンを参考にするならば、

昼の12時付近だと予想される

なので直人は【今回は何を食べようかなぁ】っとボンヤリ考えながらリズに返事した。


リズ「あ、はい、、分かりました、、」


ややションボリしたリズと

食堂へ転移して行った。



食堂という名の夜の店を連想させる場所で目についたメニューを注文しながら少し手持ち無沙汰になり、リズに目を向けると、

近くのソファーの背もたれ上に座って

光の粒子でお手玉してるリズの姿があった


直人「なぁ、リズそれ何やってるんだ?」


光の粒子を自分の周辺に戻し、

直人に向き直ると


リズ「はい、このダンジョンを経由して

   情報をインストールしていました」



直人「あっ、そうなのか、

   てっきり遊んでるのかと

   思っていたわ、、そういや、リズは

   飯食ったり、遊んだりしないのか?」


直人の質問に首を傾げて

不思議そうに直人を見る


リズ「エネルギー補給はマスター通して

   私の部屋【ルーム】にいれば

   補給出来るので食事は基本

   必要ないです。

   それにマスターと

   一緒に居る事は使命であると 

   同時に、とても充実してるので、

   その他の娯楽を

   必要と感じません、、、

   私の事よりマスターは現在

   何かお悩みあるのですか?」


素朴な疑問をしたつもりが、逆に確信をつくリズの問いに対して、直人は言葉を詰まらせた。



直人「あ、いや、、別に、、俺は、、」

  (どうする?言っちまうか?

   モンスター怖いって?

   健気に頑張って

   サポートしてくれてるリズに?

   でも、だからこそ何か助言とか

   改善エリアとかあるかもしれないし、

   でも、いいのか?

   いい歳したおっさんが

   妖精サイズの女の子な泣きつくのは

   かっこ悪い、、流石にダサい、、

   2回目は普通にこなせるかも

   知れないし、

   本当に?わからん、、、が、、

   体のスペックは高いんだ、

   後は気持ちだけだろ、、あぁ、

   こんな時タバコがありゃぁなぁ、、、

   あっ、、試しに聞いてみるか?よし!)

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