霊子力花ノ邪眼
「了解致しました。霊子力花ノ
そう女性の声が聞こえたと思ったら、ぼんっと風船か何かが破裂した様な音が響いた。
「ん?」
俺の背中から無数の何かが生えて行く。
「何コレ何コレぇぇぇェェエエエエ!何かきちゃうぅぅぅうううううッ!!!!!」
俺の背中から生えたソレ。
何だか感じたことの無い
俺の胴ほどありそうな植物の幹、それが俺の背中から無数に生えると一気に成長しその全ての先端で大き大きな花が蕾のまま首をもたげる。
その先端は紫色にほんのりと染まり首をもたげたその様は八又の大蛇の様。
「んんぅ―――――んっふぅ」
ゾクゾクが止まらない。
目の前まで迫ってきた恐竜も突然の花の出現に驚きを隠せていない。
「GYAO!!GYAOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
恐竜は威嚇する事にしたのか花に向けて咆吼を上げる。
取り敢えず助かった。
一時だけど時間ができたのでこの隙にプランを組立てよう。
俺は取り敢えず鑑定してみた。
「………鑑定っと」
デンドロビウム・ノビル
ラン科セッコク属ノビル系デンドルビウム。
全長25メートルム。
肉食。
養分とした者から切り離すと5分ほどで枯れてしまう。
尚、大型スラスターと大型メガ粒子砲で高火力は出せない。
花言葉は――――道連れ。
「行ったれ!!デンドロビウゥゥッゥウウウウウム!!!!!」
巨大なデンドロビウム・ノビルが一斉に花開く。
「「「「「「「「ギシャァァァアアアアアアアッ!!!!!」」」」」」」」
花の中心にはノコギリ歯をもった凶悪な口。
その口が一斉に恐竜へと牙を剥く。
「GYAOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
ソレを迎え撃つ恐竜。
全長30メートルムはありそうな巨大な恐竜をデンドロビウム・ノビルの群れが一気に覆い尽くした。
デンドロビウム・ノビルは一輪一輪、幹をあわせれば25メートルムはある。
それが一斉に恐竜の四肢に胴に背中に、そしてその凶悪な顔面に喰らいつくのだ。
流石の恐竜もひとたまりも無い。
「怪獣大決戦さながらだな」
そんな感想も一先ずおいといてさっきから恐竜恐竜って言ってるけどコイツなにもんよって事で鑑定してみることにした。
「オッケーグーグ○、鑑定してっ!」
キャノンザウルス LV240
HP 2545/120000
MP 100/100
スキル 投擲スキルLV8(C)怪力LV-(R)コントロール上昇LV7(R)
大きな岩を投擲し狩りを行うジャイアントフォレストきっての狩人。
その力は非常に強く4キロム先まで大岩を投擲する。
コントロールが非常に高く小さい的を好んで狙う習性がある。
ジャイアントフォレストの中ボス的ポジション。
その見た目とは裏腹に草食である。
「ほっほう~」
中ボスっていきなり強キャラじゃないか、まったく。
なんで追われてるか全く解らなかったけど理由が分った。
コイツ狩人だったんだな。
一狩り行こうぜってノリで小粒な俺を狙ったのか。
しかし焦った。
邪眼スキルってランダムなんだな。
すけすけの邪眼なんて戦闘中にどう使うんだよ。
ジャ・ガーンが出るものだとばかり思っていた。
ランダムだしリキャストタイムあるし結構使い所難しいスキルだな。
嵌まれば超強力だな。
HPが0となりあらゆる肉を貪れたキャノンザウルスの骨を眼下に俺は思った。
取り敢えず強くなって帰って一発アラク少年を殴ろう。
『テテテテッテッテーーーー♪―――――レベルが上がりました』
おう、始まった。
これ結構頭痛いんだよね。
最初のテテテテッテッテーーーー♪が電子音で甲高いのよ。
『テテテテッテッテーーーー♪―――――レベルが上がりました』
『テテテテッテッテーーーー♪―――――レベルが上がりました』
『テテテテッテッテーーーー♪―――――レベルが上がりました』
『テテテテッテッテーーーー♪―――――レベルが上がりました』
『テテテテッテッテーーーー♪――――
鳴り止むまで木陰で休むとするか。
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