『小さなお話し』 その64
やましん(テンパー)
『地球誕生50億年記念パーティー』(上)
地球大統領
『みなさん、本日は、地球誕生50億年記念パーティーに、ようこそ。かつて、40億年パーティー以来の再会という皆様も、多いことでありましょう。』
盛大な拍手。
ピーピーという音。
歓声。
しかし、大統領が、また、話し始めようとすると、ぴたっと、静寂が戻る。
『ありがとうございます。一方、この10億年で、姿を消した仲間たちもあります。仕方ないこととはいえ、残念です。』
ざわざわ、ため息、すすり泣き……
『もっとも、残念でありますのは、今回初めて参加するはずであり、また、おおいに期待されていた、『人類』が、はやく、絶滅したことであります。わたしは、招待状を、すでに、用意していたのであります。じっつに、………ああ、(絶句………)………失礼、あ、残念であります。天の采配であるとしても、あまりに、惜しいことでした。』
同意の拍手が、沸き上がった。
『我々も、いくらか、不注意でした。あのように、脆弱だとは、思わなかったのでありますから。しかし、嘆いていても、彼らは戻らない。さあ、彼らのためにも、派手に行きましょう。つぎの、10億年のためにも❗』
『おー。』
巨大な歓声があがり、あとは、賑やかなパーティーと、なった。
ねこ属代表
『ほんとに、にんげんは、残念ですわにゃんこ。』
さる属代表
『人類は、ホモ・サピエンスだけしか残らなかったのが、弱点でしたな。われわれは、遠くて近い種族と言われたが、あんなに、脆弱ではない。』
へび属代表
『まったく。かれらは、しかし、何でも食べたからな。食い過ぎたんだ。』
ネズミ属代表
『あたしたちには、わりかし。身近だった。まあ、敵対することも。あった。こっちは、時に、赤ちゃんを、かじるくらいだけどね。食べられることは、最後のほうは、なかったけど。あっけなかったちゅう。』
くま属代表
『まあ、われらは、ときに、遭遇試合になったりもしたが、なかには、強いのもいたがな、大体は、弱かったなくま。あんたたちは、むしろ、近しいかんけいだったろう?』
くじら属代表(陸上用のスーツを着用)
『にんげんは、我々の言語を研究はしていたが、うまく、会話までは、出来なかった。惜しかったな。『宇宙ごき』の支配に、抵抗したからな。誇り高い連中だった。もう少しで、宇宙ごきも、彼らに、平定されたのにな。』
くじら属いるか代表
『かれらは、つまり。人類は自決だった、というのは、正しいのかい?』
さる属代表
『ああ、正しい。核爆弾や、細菌兵器を使って、時間をいくらかかけて、自決した。大衆は、知らなかったろう。』
ねこ属代表
『理由が。よく。わからないにゃんこ。』
さる属代表
『あのままだと、おそるべき、超破壊生物に進化することが、明白になったからだよ。そんな自分達は、見たくなかったんだ。大衆は知るよしもないがね。』
ねこ属代表
『なんか、ちょっと、かあいそ、にゃんこ。』
地球大統領
『みなさん、たはだいま、驚くべき、ニュースが入りました。ヒマラヤの奥地で、なんと、人類の直接の子孫らしき生物が、捕獲されたと❗』
一同
『おぎょわー‼️』
地球大統領
『くわしくは、まだ、分かりません。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はとさぶろ
『やましんさん、脱出できますか?』
やましん
『いやあ、この、檻は、なかなかあ。『タイム・灯台』なんか、入らなきゃよかったなあ。助けに、来るかなあ?』
はとさぶろ
『来るとは、思いますがね。なんせ、やましんさんと、ぼくでしょう? 価値ひくい。ほっとかれる、かも、ぽ。』
やましん
『おいおい。・・・あ『空間無線機』反応してる。はいはい?どうぞ? もしもし?』
はとさぶろ
『やた。たすかるかな。なんか、薄気味悪いばしょだ。』
無線機
『こちら、ママです。にゃんこ。助けたげるから、2~3日なんとか、もたせて。カージンゴが、裏政府にかけあってるにゃんこ。ま、やな、条件付くと思うにゃんこ。』
講壇士
『ああ、この、時間の彼方で、やましんは、はとさぶろは、どうなるので、ありましょうや。
それは、次回の講釈にて!』
ぱぱん❗
『小さなお話し』 その64 やましん(テンパー) @yamashin-2
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