第17話※女です

「と、とりあえず何個か質問いい?

夏祭りの時って誰がいたの?

ほら、友だちとか」


「えーと、いつも遊んでる五人組だけど」


「そのなかにその人の事知ってる人は?

 いないの?」


「いない」


えっ、早っ

即答じゃん


「俺、その後皆にひやかされたんだ」


{回想シーン}


「おい、はるき今の子誰だよ?」


「知らねーよ」


「嘘つけ二人で歩いてたろ

 急にいなくなったと思ったら…

 可愛い子と二人で?

 歩いてる?

 いい度胸だな」


「いや、ホントに知らねーって!

 俺のことは知ってるぽかったけど…」


「ホントか?!」


「ホントだって!」


「…なら、いいよ

 でも! もし、嘘だったら…な?」


「だから、知らねーって!」


{現在}


「…とまぁ、こんな感じだ」


「へ、へー

 その人に悪気はなかったのにね」


「ホントにな」


キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン


「あ、ヤベッ五時限目受けねーと

 じゃあな! また、話そーぜ!」


「うん!  五時限目遅れるなよー!」


「…もちろん!」


あれ?

なんかいい感じなのでは?


なんて思ったのはほんの一瞬


次の日から、絶対に見つからない人を探さなければならない


はぁー、気が重い


やっぱバラしたい


ダメだけど

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短編集 少しの時間でキュンキュンしましょ 松田 遥 @MY83

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