第13話

「私と付き合ってください!」


「…気持ちは嬉しいけど、ごめん」


「…そっか」


あぁ~

聞きたい…

木村さん(今告白してきた人)なら知ってるか



「あの…俺の好きな人なんだけど

 探すの手伝って下さい!」


「えーと、どうゆうこと?」


「去年の夏祭り皆で行ったんだけど

 皆とはぐれた時、

 その人が俺にジュース渡して、

「男の子が下向くんじゃありません!」

って、

その後、一緒に探してくれてさ

見つかったって言ったら、

すぐにどっか行っちゃって

名前聞けて無くてさ…」


やっぱ困ってるな

黙っちまった


「…その娘、どんな浴衣着てたの?」


「え? なんで浴衣着てたって知ってるの?」


「いや、夏祭りなら浴衣かなって」


「…そうかな?」


「そうそう!」


「…確か、紫のアジサイ柄だったはず…」


「…髪型は?」


「そんなに長くなかったと思うけど、

 くくってた」


あぁ

頭抱えてる

やっぱ知らないよな


…ホントに見つかるよな

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