第3話 Let’s Play
《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これにて質問は、終了です。これよりアバターの作成を行います。しばらくお待ちください。》
はあ~、やっと終わった。でも、なんかワクワクしている。なんだかんだ言って楽しみにしていたから早く遊んでみたいという気持ちが少なからずあったんだろうな。
《・・・・・アバターの作成完了。確認して下さい。》
「ええっと、・・・・・よし、OK」
《本人確認完了。では、貴方のプレイに祝福を、》
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「ヴう~、うぉあー!マジでリアルだな。手足の感覚とかもかなりリアルだなちょっと感動。見た感じ中世のヨーロッパ風の街並みだな。王道らしいけど細部までこだわってるみたいだな。」
「さて、あいつらとの待ち合わせまでは、少し時間あるしどうしよっかなあ~。」
何か、いい時間つぶしを見つけようとあたりを見渡していると、ふと視界の端に周りと不釣り合いな着物姿の老人が歩いていた。だが、それよりも気になったのは、その老人の身のこなしだ。俺は、母方の祖父が道場をやっていたので、一時期そこで稽古していた。所謂、習い事の一環みたいなもんだ。その時から人の動作やその癖を観察するようになったが、その老人は気持ち悪いほど全く無駄な動作や癖がなく、静かで、水が流れている時のような滑らかな動作をしていた。それに、俺以外からの視線が全くその老人に向けられていなかった。
「なんかあるよなあの人。こんな初めの町でおかしなイベントかなんかだとは思えないし、う~ん・・・・・まあ、ついっていってみるか。何かわかるかもしれないし。」
「あ、ヤバい見失う。ではでは、頑張りますか。」
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「くっそー。撒かれたか~。」
あの後、20分ほど粘ったが捕まえることはできず地面に大の字になって息を整えていた。
「なんであんなに早いんだよあの爺さん。序盤にいていいようなやつじゃないだろ。・・・おっと、そろそろ約束の時間か遅れると怖いからなあ~美咲のやつ。」
そう言うと、2人との約束の場所へと向かった。
???「やれやれ。面白いやつがおらんか見に来たが、まさか儂を見つけるやつがおるとはのお~。油断してたわけじゃないんじゃがのぉ~。少し後をつけてみるか。」
さきほどの老人が髭をさすりながらミミズクの背中を見ていた。
《スキル【???】,称号〖???の関心〗を獲得しました》
《称号〖???の関心〗は、開示制限がかかります》
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「おっ、来た来た。おーい、こっちこっち!」
「本当だ!やっほ~。」
前の方からなんか聞き覚えのある声がしてきた。
声のほうを見ると、こちらに向かって
「あのなぁ~、こういうの初めてなんだから仕方ないだろ慣れてないんだから。それに、時間には遅れてないだろうが。」
誤差1分以内だから文句を言われる筋合いはない。それに、ゲーム内まで時間に縛られているのは違うと思うのはおかしいのか?
「遅れていなくても、5分前には来てようよ。時間ぴったりじゃなくてさあ~。それに、また気配消しながら歩いてたでしょ。」
「まあまあ、良いだろう。それよりも早くスキルやジョブを決めようぜ。」
「ぶう~、それじゃああそこのカフェに行ってから話そうよ。みっちりとね。」
この時の美咲の笑顔を見ていたほかのプレイヤーは、美咲の後ろに般若の顔が見えたとか見えなかったとか・・・・。
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???「何じゃあの娘っ子は、儂もちびりそうになったわい。彼奴もたいへんそうじゃの~。」
《称号〖???の同情〗を獲得しました。開示制限がかかります。》
(ブーブー)
???「なんじゃ、やっと面白いやつを見つけたのに」
???『お楽しみのところ申し訳ありませんが、あなたはまだプレイヤーに対する干渉が許可されていません。それ以上は罰則対象になりますのでお控えください。』
???「おぬしからの警告という事は、上からの言伝か。ならば致し方ない。了解したと伝えておいてくれ。(マーキングも済んだし良いかの。さてさて、何人が辿り着くのかのぉ~。)」
新しいおもちゃを見つけた子供のように???は、町から姿を消していった。
仙人でvrmmoを無双します。 @AriS3193
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