29日目 『バブル』感想
彼曰く、重力は壊れた、好きに跳べ。
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『バブル』鑑賞、久しぶりに楽しく見れました。
崩壊都市になった東京を舞台に、パルクールをして暮らす少年たちの前に現れた不思議な少女。『人魚姫』をモチーフにしたボーイミーツガールのラインが王道で、何となく終わりは想像できてしまいましたが、その考えをふっとばすほどに突き抜けたスピード感に圧倒されて、見惚れてしまっていました。さっすがWIT STUDIO。『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』で魅せた実力をそのまま、近未来SFの世界観に入れ込んでいてよきです。
キャラデザは小畑健氏。洗練されていて優美、これが動くとなるともう完璧でしょう。表情芝居もかわいらしさと楽しさが絶妙な塩梅ですし、人体アクションも重力を感じさせない自由自在な動きが素晴らしい。レベルの高い作画精度に、キャラの寄りではメイクアップ処理も入れる撮影のこだわり、そうでなくても撮影処理が非常に凝っていて、アニメとしての完成度も高い。音楽も素敵ですね、パルクールの立体的な動きと合わさると重力から解放されたような感じになって、本当に空をかけているかのよう。室内で見ててよかったと思いました。外だったら多分、まっすぐ歩けていなかったでしょうから。
ヒビキとウタ、2人のコンビもいい。恥じらいと戸惑いとが混ざりながら、信頼と絆もあってほほえましいです。他のキャラクターも特徴的で、自分たちの生きる場所での生き方を理解して、そのうえで楽しんでいるのがいいですね。
早速パソコンのミニプレイヤーで観てしまいましたが、これはぜひ劇場で観たい作品。音響しかり、映像しかり、大画面に充実した設備で味わった方がこの作品のいいところを最大限に楽しめるでしょう。GW中、遠出もできそうにないので、せっかくなら見に行ってもいいかもしれません。
ただ出かけすぎも心配かも、できもしないのにパルクールやりたくなってしまいそうですから。
とにかくパルクールのアクションシーンがかっこいいです。鬱屈した気分もバーンと晴らしてくれるような疾走感。老若男女楽しめる良作です。
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