28日目 2月末
彼曰く、怒涛に仕事が終わっていく・・・。
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今月を無事生き延びました、梅です。
年末にかけて急激に増えた仕事も一つずつ納期を迎え、残すところあと二つとなりました。
とはいえ、うち一つは明日には一度終わる。出たリテイクは次週までに修正すればOKなので、終わったも同然です。
もう一つはこれからが勝負ですが、プロデューサーというバックアップを全面的に受けているこの仕事はどう転ぼうとも終わらせるしかありません。なんとかなるでしょう、なんとかする。
対して現実は甘くない、そろそろ別の仕事が始まります。
仕事が完全になくなるというのは、業界に限らずないのです。
「辞める」という選択肢が出ない限りは。
おそらく、後輩の一人が完全にドロップアウトしてしまいました。終えた仕事の中には後輩からお鉢が回ってきたものもあります。せっかく入った新人の芽が潰えてしまったのは残念ですが、人には人の生き方がありますから仕方ないのでしょう。
彼にはこの職は合わなかった。ただそれだけのことです。
人間には向き不向きが必ずある。その中で自分の強みと弱みを見出して、理不尽しかない社会をどう生きるかを決める。
「人生は選択の連続だ」というたとえは使い古されてますが、それに気づくのは自分が体験してからというのは皮肉なものですね。
選択の機会は数に限りがあるというのに。
後輩がこの先、ちゃんと自分の道を見つけて生きていくのを祈るばかりです。
離れる人いれば残る人あり。
それが私含めた同僚たちなわけですが、物好きしかいないなという感想しか沸きません。
事実、働き方は地獄。給料もいいとは言えないし、時間に対しても割とルーズ。
社会にとって必ずしも重要とは言えない。
一方で、ネット上のバズワードとしてタイトルが上がったり炎上したり、それと比例するように会社の売り上げに影響が出るくらいの波及力を持っていたり。
社会にその名を轟かすこともなくはない。
コンテンツビジネスが広く扱われるようになり、社会もその重要性を認識するようになった割に、私たちの給料が上がることはない。
感動した、という言葉がこれほど虚しく響くことも、入社しなければなかったでしょう。
「これだけ圧巻の映像を配信で観れるなんて、もっとお金払ってもいいくらいだ」
「なら出せよ」
レビューの小言に毎度その文句を言うようになってしまいました。
それでも私たちはこの業界で働いている。物好き以外のなんだというんでしょ。
「辞める」という選択肢が出るまで同じ会社で働く。
社会で生きるのがへたくそな、昔ながらの日本人らしい思考しかない私たちは同じことをいつまで続けるのか。
ハッキリとした疑問が生まれたわけではないですが、そろそろ自分のしたいことをしたいなと思い始めたこのごろ。
辞めるかどうかは別として、与えられた仕事をしっかり務めあげられる人間という評価は得られているはず。
これからは「自分で決めた仕事」を全うできるように意識を広げていきたいものです。
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