6日目 コインランドリー
彼曰く、使ってしまう…、明けるまでは。
***
来週くらいに梅雨が明けるらしいけど、やっぱり今日もじめじめ。
ついに部屋の中にいるだけで気持ち悪さをこらえきれなくなる時期が来てしまった。
梅雨のこの時期は部屋にいるのも嫌なんですよね。
私の夏は”冷房を使わない”という謎の目標とともにある。
「いやさすがに使えよ」
先輩たちはみんなそういうけど、つけない理由はちゃんとある。
私には弱点が2つある。
一つは責められることの耐性の低さ。
今までそれなりにできてしまっていたが故の悩み。
多分大体の人が抱えていると思う。
映画の主人公が最初あこがれる対象で、気づいたら悪役になってよくない癖がついてしまうタイプ。
…自分で言っててなんだか寂しくなってきた。
でも事実、悲しい。
もう一つは環境の変化に弱いこと。
これは職場とか、大学とか、いわゆる”身の回りに存在する人間”との関係による環境ではない。
いや、まあ、別に得意なわけではないし、嫌なわけじゃないけど。
どちらかといえば苦手な部類だけど、今回の要点は違うのです。
純粋な”自然”環境。
生物にとっては死活問題な言葉だけど、私のこれは割と限定的。
アレルギー持ちなのです。
限定的でも生きるか死ぬかを考えれば、危険度は五分。
ほこり、花粉、動物上皮に弱いのです。
中学か高校くらいの記録だからまあまあ古いけど
食べ物のアレルギーがないのは本当に良かった。
カンパネルラに汽車の中で自慢できることが増えるもんね。
話題のあのお店、有名になって予約できなくなる前に行ったことあるよ
なんて、一瞬だけでも優位に立ちたい心の現れだね。
どんなに小さくても、優位は優位、心の安定のためには大事なことだ。
そして冷房を我慢するのは子供らしい優位を自慢したいという理由もちょっとあるけど、空気が怖いから。
だって掃除をしていないんだもん。
長いこと動かしていない冷房は、たまりにたまったカビとかほこりも一緒くたにして部屋に空気を流し始める。
掃除すればいいじゃん、と言われるかもしれないけど、それも嫌。
だってほこりがたつんだもの。
エアコンの気分で言えば、多分せき込んでると思う。
風邪をひいている人を無理に働かせてはならんのです。
人間と一緒。
そしてそれは冷房だけじゃない。
洗濯機の影も薄くなる。
この時期の洗濯機はまさに環境との勝負。
いかに勝つか、いかに抗うか、効率的な選択の仕方は何か。
考えた結果学んでしまった。
コインランドリー、便利すぎるな…。
洗うだけ洗って乾燥はコインランドリー。
部屋にこもる大敵・湿度、その敗北を味わわせていければ、私の部屋の平穏は保たれるのです。
ああー、乾燥機付き洗濯機ほしいなー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます