27日目 ジム
彼曰く、自分に力がついてる実感がある。
***
自分を鍛える方法はいろいろあります。
物理だろうと精神だろうと、能力が向上することは喜ばしいことです。
今までできなかったことができるようななる快感。
新しいことを成し遂げたという達成感。
ほんの少しだけ感じる全能感。
感じ方は人それぞれ、十人十色。
育ち方で人の性格が変わるように、鍛え方も一通りじゃない。
ジムに行ったり家で自重トレをしたり、
毎日1時間くらいジョギングしたり朝夕の登下校を全力ダッシュしたり、
山に籠ったり海に潜ったり瞑想したりゲームしたり。
幅も深さも自分次第。
痛めつけられるだけ痛めつけるか、ほどほどにするか。
なりたい自分像に近づけることが一番の目標だから、
人のやり方を決めつけちゃいけません。
人には人のやり方というものがあるのだから。
ケガをしない程度にやるのは当然ですが。
ちなみに私が感じるのはただの疲れ。
筋トレなんてあまりしませんからすぐ筋肉痛になります。
どちらかと言えばヨガの方がやりたいかしらね。
職場の先輩がジムに行き始めました。
「そろそろ痩せないと」
実に即物的な願望。
周りが言うからか、それとも本気で危機感を抱いたのか。
どっちでもいいけど変化を目指すのはとても人間らしい。
生きてるって感じがします。
本人曰く、普段使わない筋肉を使うから体がびっくりして、
自分に全然筋肉がないことが浮き彫りになるんだけど、
その部分を鍛えている実感があるから面白いんだとか。
次の日に痛みがあることが喜ばしいとは本人談。
それはただの筋肉痛では?
まっとうな意見が出かけましたが、真剣にやっている人の姿勢。
一方的に無碍にはできませんから、あえて口には出しませんでした。
生の感じ方は人それぞれですから、ね。
誰かとの比較して劣っている人間を馬鹿にすること、
助けを求めている人に手を差し伸べること、
自傷行為、寄付、自己肯定感、承認欲求。
それこそ人の数だけ、生き方はありますから。
毎日レーションだけ食べさせられることを受け入れるより、
好きなものを食べる生活の方が生を感じる。
そんな私にはちょっとわかりませんが。
神風特攻隊の気持ちは残念ながら私には理解できません。
かわいそうとしか思えない。
愛国心はないのか?と当時の人に言われそうですけど、
国のために死ぬことが愛国心なんていう時代ではありません。
国を想うなら普通に選挙行きましょう。
少しでもいい政治がなされるように。
私たち小市民にできるせめてもの国への奉仕はそれくらいですから。
その手慰みとしてジム通いができるように、
政治家には頑張ってもらいたいですかね。
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