11日目 まだ寝れない

彼曰く、週末の癖になりつつある。


金曜日。

すべてを投げだしたくなる曜日。

1週間の連勤を経てたまった疲れがドッと来る日です。


そんな日は何もしたくなくなる。

すべてを忘れて寝てしまいたい。

自分が犯した過ちも、

人の失敗に嘆いたことも、

心に溜まった鬱憤も、

すべて吐き出したいけれど、

愚痴を吐くことは好きじゃない。

吐き出してよくなることなんて、実はない。

一人で吐いても虚しくなる。

愚痴を吐こうとすれば嫌な思いを思い出す。

不要な思い出ばかりが補強されて、他の綺麗な思い出が崩れていく。

汚い飾り付けが次々とされていったクリスマスツリーは最悪だ。

何の希望もありゃしないし、楽しくなんかあるわけない。

吐けば吐くほど泥にまみれて、底なしの沼にハマることになる。


じゃあ誰かに吐けばいい?

口が裂けてもやりたくない。

感情的になってぶちまけることは確かにいいかもしれないけれど、

後味は最悪、まるで吊るしたばかりの渋柿を食べているような感じ。

噛みついたところで美味しい思いができるわけでもなし。

まして他人に広げようとするなんてトラブルメーカーでしかない。

嫌な思いを他に広げることは、自分勝手の末の悪循環。

自分がすっきりした気になっても、他の人からまた同じことをされれば、

結局いたちごっこで、災厄ループの繰り返し。

口が裂けるまで嘆いたところで、口も心も疲れるだけ。

無駄に消費したエネルギーは、ぶつけようもなく霧散する。


じゃあため込めばいいのかしら?

それをしたところで何の解決にもならない。

自己完結しようとしたところで嫌な思いが消えることはない。

あのときこうしていれば、

指示を間違えていなければ、

私はちゃんと言ったのに、

全部全部あの人のせいだ。

怒りのはけ口を見つけようとして、誰かに矛先を向けてみても、

当人に届くことはなく、自分で自分を痛めつけるだけ。

自己完結型という名の自傷行為。

自殺未遂と同じこと。

愚痴を言わずに我慢しているという人は、いつも自殺しようとしているのと同じ。

きっと生きる気が無いのかもしれない。

それでも生きようとして、怒りという生衝動を糧にしている。

それで生きられるのは殺人鬼だけなのに。

周りに言われても気づけない。


じゃあどうすればいいのでしょう?

忘れることです。

何か他のことをして気を紛らわせるのが一番。

まだ人生短いですが、そう考えるのが私の性に合っていると気づきました。

趣味に没頭する、お酒を飲む、やけ食いする、物に当たる。

色々やってきた結果、お酒とやけ食いは健康によくない。

物に当たっても体を壊すかもしれないし、買ったものを壊すのはもったいない。

趣味に没頭できればいいけど、集中するまでに時間がかかります。

女子が常に甲高い声で叫んで、聞いてほしいように話していたように、

男子が突然感情的になって、暴力的な発言を繰り返していたように、

思いっきり叫んだところで虚しくなって、孤独の色が強くなる。

逆ベクトルからのダメージが深くなります。

人に話しても同じこと。

我慢は論外、ぶちまけは迷惑。

行きついた解決策は忘我の境地に至ること。

何もかもを忘れてすっきりする。

そうすれば、明日を生きる活力が少しくらいは残るはず。


最近の金曜日、無意識にそれをするようになりました。

今はゲームをするターンに入っているのでゲームをするのですが、

気づけば朝5時になっていたりします。

今日もそうです、昨日の日記を書けずに寝てしまいました。

眠れない日々が時々やってきます。

果たしてまだ寝れないのか、寝ようとして寝れないのか、

はたまたそもそも寝る気がないのか。

・・・あれ、もしかして疲れて鬱病一歩手前の人と同じ症状出てる?

気をつけねば。

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