サイエンスファンタジー

御崎

第1話

「あ・・」

今日子は食べようとしたおにぎりを床に落としてしまった。

なんということだ・・。昼ごはんだけが唯一の楽しみだった。


(おいおい・・あいつ何やってんだよ・・)

クラスメートの白い視線が私に突き刺さってくる・・。

「ご・・ごめん・・なさい」

私はぼつりと呟いた。


「ハハハハッ!」

隣の席の女子生徒が大声で笑う。

「それ拾って食べろよ。小森」

冷淡な顔と声で彼女は言った。

「は・・はい・・」

私は床に落ちたおにぎりを拾い口に運んだ。埃がついてしゃりしゃりとする・・。

「ヒャヒャヒャ・・おもしれえ・・いやつまんねえ」

彼女はそう言うと足を振り上げて私の机を蹴飛ばしてひっくり返した。

ガターン!と。

「三上さん・・」

「あ?三上様だろてめぇ」

「・・はい・・三上様」

「それにしてもおもしれぇなあこいつ。なぁレオナ」

三上さんの前の席に座ってる女子生徒が言う。

「フン・・退屈しのぎにもなりゃしないけどね」


他の生徒達は知らないフリをしている。

三上さんの斜め後ろにいる男子生徒はこの光景を見てニヤニヤとしていた。


もうこんな所には居たくない・・。

私はそう思っていた。

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