ぼくのぼうけん

@ryokutya07

第1話

眠い。

午前中のリビングは窓からの風も心地よく、寝る上で最高の環境だ。 でもそろそろミルクを飲んでやる時間だな この家にはどうやら僕以外に男と女が住んでいるのだが、彼らは1日に何度もミルクを飲ま せてくる。

僕が泣いたり不機嫌そうな顔をすれば、何か他のことをしていてもすぐにだ。 最近では、まだ苦手なお座りをさせられたかと思えば、ドロドロした何かを口に入れられる ようにもなった。 白いドロドロは味が薄いが食べられなくもないが、緑のドロドロはダメだ。あまり好かん。 しかし、たまにある黄色の甘いドロドロは美味しいので食べてやらんでもない。 僕がそればかり食べるものだから、最近では緑のドロドロと混ぜて食べさせるようにもなっ た。

そんな抜け目ない彼らだが、今日は何やらバタバタしている。 仕方なく一泣きしてミルクを飲んでやると、何故かオシメを替えた後に服を脱がされ着替え させられた。

どうやらこの家の外に僕は連れて行かれるらしい。 普段狭い家のリビングでゴロゴロしているだけの僕にとって、外に出るということは冒険と 同じだ。

外はここと違い何やらムシムシする暑さな上、妙に空が明るく青い。 でも外に出るワクワクの方が大きい。 彼らも楽しそうな顔で僕を抱き抱え、ベビーカーに僕を乗せた。

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