第11話 結論を先に書こう

ぼくの知るかぎり、多くの西洋語では、結論を早めに書くのが効果的な文章の書き方だと考えられている。ところが、日本語の文章を読むと、のらりくらりと文章が進んで、結論が最後のほうで突如現れる、という場合が少なくない。ひとかどのジャーナリストでも、著名な学者でも、こういう書き方をするひとがじつに多い。ぼくの意見では、こういう文章は、結論を先延ばしにするという構造的な欠陥のために、「何を言っているのかわからない」場合が多い。このような書き方は、日本語の特性に起因しているのだと言うひとがいるかもしれない。ところが、ぼくの意見では、日本語であっても、結論が早めに書いてあるような文章の方がわかりやすいし、「いい日本語」だと思う。

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