エピローグ
俺は今、全くもってわけが分からずにいた、そもそも自分が何者かさえわからない、唯一わかることといえばここが俺の知っている世界ではないということか、しばらくすると目の前に一人の婆さんが現れた、
「其方にはこれより八十年ほど前の千九百四十年ごろの日本に転生してもらおうと思う」
はっきり言って本当にわけが分からない、そもそも俺がなぜそのようなことに巻き込まれなくてはならないのか。しかし目の前の婆さんは俺の混乱をよそに話をどんどんと進めていく。
「むろん其方には望むものをつけてやる、何か欲しいものはあるかね」
「まあとりあえず私は山本康太です、そんでここはどこですかね」
そういうと目の前の婆さんは何かを思い出したかの用な顔をした後語りだした
「そうだな、まず私は神だ、そしてここは神階と呼ばれておる場所だ、なぜ其方がここに来たのかというとまあ其方は海自の演習中の事故で死んだのだよ、そしてここにいるのだ」
そうだ、色々と思い出してきたぞ、俺は元々海上自衛隊の横須賀地方総監をやっていた自衛官だ、そして俺は艦隊視察をしに来た防衛大臣を乗せて航海した後、下船中の大臣がこけたんだ、俺がそれをかばったのは覚えてるけど、その後どうなったんだ?
あれこれ考えていると目の前の神を名乗る婆さんが話しを続けた
「其方は階段を踏み外した大臣をかばってそのまま死んだのだよ、まあそのおかげで大臣は助かっておったがな、まあ其方が生きておった世界ではもう死んでおるのだよ、ゆえに其方には死ぬか千九百四十年に転生するかの二択じゃ、どちらを選ぶかね」
はっきり言って選ぶも何も転生する以外にはないではないか、しかし千九百四十年の日本なんぞ世界大戦まっさ中だな、しかも敗戦することはわかりきっているわけだ、そこまで考えたところで目の前の婆さん改め神様が最初に臨むものを付けてやると言っていたことを思い出した。
「わかりました、では先ほど望むものを付けてくれると申されておりましたが、それは人間も対象ですか?」
そうだ、これで人間も対象に入っているなら米国の空母打撃軍を一艦隊ぐらい吹っ掛けるのもありだろう、いや待て、米国の船なら船員も当然米国人、それは色々とまずいのか、しかしあれほどの打撃力があるのは魅力的なのだが。そうこう考えながら神様と話していると「可能である」という返事をもらうことはできた、問題はここからだ、神様相手にどれだけ沢山の現代兵器を所望できるかにかかるわけだ
「では米国が保有する第五空母打撃群と二十年分の補給物資、あとは日本人であり、所属する船舶を使いこなすことができる船員をお願いします」
我ながらなんと我儘なことか、これは多分けられて終わるだろう、これをけられた後に交渉を進めて最終的にロナルド・レーガン一隻でも持っていければ上等だと考えていた、しかし目の前の神様は全くの予想外のことを言い出した
「よかろう、そのように手外しておこう、ほかには何かあるかね」
何一つ削ることなく話を通すことができて自分自身驚いて相まっていた、まあ通すことができて悪いことはこれと言ってなかったが、まああとは当時の日本に話をつけておいてもらうことにした
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