第51話「繋がった世界、7」

どうして私達が明国にいるのか?、それは遡ること百八日前のある朝立った私がいつも通り部屋で絵を描いている時だった、するとドタドタ足音が聞こえてきて「えっ、何事?」部屋の外でウンゴムが「メル様そんなに慌ててどうされたのです?」「クオンに用がある取り次いで」とウンゴムに言うと







「主、メル様が拝謁を申し出ています」と部屋の外から聞こえてきて「通して」と私が言うと戸がバンと勢いよく開いて「!?驚いた、ちょっとメル何をそんなに慌ててるのか知らないけどそんなに勢いよく戸を開けたら戸が壊れるでしょ」「そんなこと言ってる場合じゃない、」メルが驚きと焦りが混じったような顔で言う






私はそんなメルに「分かった、話を聞く、まずは座って水を飲んで落ち着いて」私は茶器に水を入れてメルに渡す、私はメルは私の前に座り水を飲む、茶器を机の上に置くと、「どう?落ち着いた?」メルは「うん」私は「それで何があったの?」「生きてた、」「えっ生きてたって誰が?」「本物のへ、クァン様とへ、エン様だよ!」






「えっ!生きてたってどうゆうこと?あの二人は四年前に亡くなったはず、」「確かに誰もがそう思っていた、王宮にいる密偵からその話を聞いた時は驚いたし私も何かの間違えだと思った、でも間違えない、四年前に死んだとされているあの二人は生きている」「どうしてそう断言できるの?」





私が聞くとメルは「実際に見たから、私の護衛兵ウ、クキは伝説の剣と契約してるの、そして三日前に突然お二人が王宮に現れて、お二人は四年前と同じ官職にお就きになった、そして私が王宮に送り込んだ密偵の女官と内官、合計十万人が王宮の情報を流した罰として本来なら罪に問われるが悪事を働いていないことを強調してクァン様は朝の集会で全員を官職を剥奪し王宮にからの追放した、」






「ちょっと待って、もしその話が本当なら何故、クァン様は臣命下会議を開いて女官達の処分を決めなかったの?!?まさか、お二人は自分達が戻って来たことを秘密にしてるの?」私が問うと









メルは頷いて「その通りだよ、これは官職に就く密偵の官僚達から聞いたんだけどどうやら王命で、お二人がお戻りになったこと、そして再び官職に就いたことも官職に就く者以外には知られてはいけないと王命がくだされたらしい、密偵だった女官達も王命により都から追い出された、そして私達には二度と関わらないことを条件に全員の罪が不問となった」







「それにしても妙じゃない?」「妙って死んだと思われたお二人がご無事に生還したこと?それともお二人が、再び官職に就くことを秘密にしてること?」メルが私には問うと私は






「私が疑問に思ってることはその二つだよ、生きて戻ったことも官職に再び就いたことも黒い月に命を狙われてるからと隠す必要はない、黒い月に命が狙われたのは今に始まったことではないし、もしかしたら別の目的があるんじゃない?」メルは「別の目的って何よ?」






「それが分かんないから不思議に思ってるの?あのお二人は一体何を考えているのだろう?官職に就く者以外ってことはヘ、家の人達も含まれてるはず」「みたいだね、お二人は今、官職に就く者以外に存在が知られないように王宮に住んでるみたい」メルが答えると「やっぱり妙だ、ヘ家の人間にまで自分達の存在を隠すなんてどうやら何か計画してるみたいだね、ここまでするってことは国に関わることじゃない?」








「そうかもしれないね、そこら辺は私の方で探ってみるよ」「うん、よろしく」「分かった」そして十日後前と同じようにメルがバタバタと走ってきてオグムが戸の外から「何事です?どうか落ち着いてください」とメルに言うとメルは「退いて今それどころじゃないのクオンに取り次いで」と声が聞こえてきて






 私は戸の外に向かって「メル、落ち着いてから入ってきて、でも前みたいに戸を勢いよく開かないでね」メルは落ち着いた様子で、入って来た「座って」頷き私の向かい合わせで座る「それで何か分かったの?」メルは私に向けて口元に人差し指を当てて静かにと合図をしたあと、






メルは私に一枚の二枚重なった紙を渡して〈クオン、声を出さずにこの文章を読んで、へ、クァンとへ、エンが生きてることも、官職に就いたことも何故秘密にしてるか分かったの、二人はクオンを守る為に自分達の全てを秘密にしていた、〉







私は驚きのあまり声が出そうだったから片手で口元を抑えてメルを見るとメルは黙って頷く密書にはまだ続きがあって〈クオンは今に四年前年前に謀反を起こして謀反を成功させた一人の将軍が南明の国の新たな皇帝陛下の座を手に入れて、自分の家族を奪った本物のキ、クオン命の命を狙っている、つまりクオンの命を狙っていると言うことだ〉







私は別人何だけどなと思いながらも続きを読むと〈それだけではない、皇帝陛下がクオンの命を狙うのはもう一つ理由がある、今クオンの護衛兵であるオグムは実は伝説の剣の精霊だったんだ、そしてそのことを知った今の皇帝陛下は元々は、明の将軍だった、オグムと親しかった明の奴婢達を人質に取り奴婢達を殺されたくなければ大人しく自分と契約しろと脅しをかけた、〉







〈それで仕方なくオグムは契約することになった、オグムと契約してもオグムにもオグムと親しかった奴婢達をにも酷い仕打ちをした決して人とは扱わず物取して扱った〉私はその文を見た時何故自然と悲しくなって涙を流した〈そのことを知った本物のキ、クオンが実際に南の明国に行きその時の明国皇帝陛下と明国伝統の決闘をしてオグムと奴婢の身分だった者達に自由の権利を与え明国から再び奴婢の身分をなくし、そしてその時に皇帝陛下だった者を皇帝座から下ろし、将軍だった今の皇帝陛下を将軍の将軍の職から下ろし、二人を宮中に二度と入れなくさせた、そして今の陛下の家族は元奴婢だった民達に激しい批判を受けて全員自殺したと明国の密偵に聞いた〉





私は密書を読み終わりメルを見ると「何か言いたげだね」「いや何か色々凄いことになってるなと思って」メルは私が手に持った密書を手に取り蝋燭で燃やすと「ねぇメル、これは全て本当ことだの?」メルは密書を燃やしながら「うん、本当だよ」と返事をする「なら私の中での疑問もこれで一つ解けた、オグムはいる?」と戸の外にはいる、






戸の外から「はい、おります」「なら入ってきて」「失礼致します」と言い入ってくるオグム私はメルを見て「メル、悪いけどオグムと二人で話したいから二人にしてくれない?」「分かった、」メルが立ち上がると「あと私がいいと言うまではこの部屋の戸の百メートル以内に他の誰一人近づけないようにと皆にもそう伝えて」








メルは「分かった」と答えて部屋を出ていくと「オグム座って」と私が言うと「はい」と答えて私と向い合せで座る「オグム、今から私はオグムが過去に体験したことを私なりに推測して話すから最後まで聞いてほしい、」「はい」「オグム、いやこう呼ぶべきだね、伝説の剣の土の精霊キューリス」と私が呼ぶと「!?」オグムは驚いた顔をする









「やはりこの呼ばれ方は嫌みたいだね、いつも通り、オグムと呼ぶよ」と私は言うと「はい」とオグムは返事をする「オグムが私と出会うまでの真相はこうだ、オグムは、誠はキ、クオンではないことを知ってるよね?」「……」





黙り込むオグムに私は「答えたくないなら答えなくていい、今は話を続ける、オグムは何年か前に本物のキ、クオンに南の明の乱暴で残酷な将軍に脅され、人質を取られ無理やり契約させられた、それが何年か続いたある日キ、クオンが現れて、そなたと明国に住む奴婢の身分の者達に自由を与えた、そしてそなたはキ、クオンに助けられた数年後にキ、クオンと自分の意志で契約をした」








オグムは私の言葉に黙り続ける私は「そしてそんなある日のこと、クオンが突然この朝鮮の国から奴婢の身分の者を全員開放してそして連れ出しこの国には二度と戻らないと言った、そなたはキ、クオンと契約してそれ故護衛兵だった為にキ、クオンの言葉に従った、そしてその四年後のある日突然キ、クオンが嫌な予感がするといいと本物も妹のキ、メルとそなたと、そしてキ、メルと契約していた伝説の剣の糸、シュークと四人だけでこの国に再び戻って来た」








オグムは、驚きの顔になる「そして同じ日に同じ場所でインゼンスの精霊達との戦いにより命を落としたへ、クァン様とへ、エン様の亡骸を二人は見つけ出して、そなたとシュークのが持つ伝説の剣の禁断の奥義の二つのうちの一つを使用してへ、クァン様とへ、エン様を生き返らせた、つまりあの亡骸はキ、クオンとキ、メル本人の亡骸だ、私の推理は以上」







オグムは、両目を閉じてしばらくして開くと「全て貴女のおしゃる通りです、あの亡骸はキ、クオン様とキ、メル様ご本人です、予想通りお二人は禁断の奥義を使用してご自分の魂を、へ、クァン様とへ、エン様のお体に注がれてお二人は亡くなりました、私とシュークはお二人のご指示に従いお二人亡骸を陛下、クァンとへ、エン様の亡骸と偽装してすり替えました、そして私がお二人の記憶を五年間と百八十日の間全ての記憶を消しました」








「なら王様が召し上がった、陛下、クァン様によく似た料理の味は、あの村に住んでいたへ、クァン様ご本人が作った手料理だからってこと?」オグムは「はい、恐らくそうでしょう、王様が遊山に行かれた時には泊まった宿には記憶を全て無くし顔が別人になった、へ、クァン様が実際に料理人として、働いております、妹君のへ、エン様もご一緒に」






「そなたは人の記憶だけではなく、人の顔まで別人に変えることができるとはすごいね、」「いいえ、顔を変える力を持つのはシュークです、私ではございません」「そう、それでそのシュークはどこへ行ったの?」「……それは私にも分かりません、クオン様とメル様がお亡くなりになった数日に突然姿を消したので、今はどこで何をしているのか、私は何も知らないのです」







「そうか、オグム、そこでそなたに一つ頼みがある」「私に頼みでございますか?」「うん、オグムが辛い思いをしたことも承知で頼む、私と契約してほしい」少し驚いた顔で私を見て






「……何故私と契約したいのですか?」問われた私はオグムに「理由は、三つ、一つは今私は本物のキ、クオンだと今の明の皇帝陛下に思われていて命を狙われてしまっている、明国は他の国と比べ者にならないほど優れた武将が数多くいるし、メルの情報によると、明国に黒い月の一員が武将の中に潜んでいる、キ、クオンに仕えていたなら黒い月の一員がどれだけ武芸に優れているか知っているはず」






「はい、何度か黒い月の一員と刀を交えたことありますから奴らは残酷な上に武芸に優れております、それは間違えありません」「通り、それに加えて私は持病を持ってる、それなのに相手に今の状態で真っ向から向かっていっても勝てる望みは薄い、」「それで私と契約して私の持つ力で持病を治してほしいと?」







オグムは冷たく突き放すように言う「いいや、持病は治さなくていい、私はオグムの力を利用するつもりなんてない、」「えっ」と私が予想外の言葉を言うから驚くオグム







そんなオグムに構わず私は「それから二つ目の理由が何だけど、オグムはまた今の南の明国の皇帝がオグムの力を自分の物にしようとしてるから私はキ、クオンとして明国に行って南の明国の皇帝と明国伝統の決闘をして明国皇帝を皇帝座から下ろしてついでにまた奴婢の身分制度を無くそうと思ってるそれからオグムの自由の権利も守らないと」






オグムは信じられないみたいな顔で私を見つめる「それから三つ目の理由は、明の国の将軍は黒い月の一員ならインゼンスの伝説の剣を持ってる可能性がある、武芸の腕が優れている上インゼンスの伝説の剣を持ってるならに一筋縄ではいかない、唯一、対抗できるのはアルデルゼルの伝説の剣だけ、それが三つ目の理由、」私の顔を見て黙り込むオグムを見て






「ねぇオグム、やっぱり契約は駄目かな?私は別に仮契約でも良いんだけど、だってオグムの力が必要なのは明国に潜む黒い月を摘発する為に必要なだけだからそれ以外でオグムの力を利用するつもりはない」オグムが「何故です、何故私の正体を知ったあげく、私の力で、貴女の抱える決して完治しない持病が完治するのに、何故……」







「オグム、確かに私の持病は決して完治しないし最悪の場合命に関わる、」「なら何故です、それなのに何故私を力ずくで物にしないのです?」「私と本契約して私の持病を完治させることはオグムが望まないことでしょ?」「!?」





「オグムが望まないのに私の勝手な都合で本契約して持病を完治してもらうのは違うと思うから、それは卑怯で品のない人間がすることだよ、私はどんな理由があろうと私はオグムから自由の権利を奪わない」








「……」私は「オグムが伝説の剣の精霊だと知られて卑怯で品のない人間達の私欲の為だけ利用されてそんな人間がばかりだから、人間に酷いことされて心を傷つけられてそれでオグムは精霊でいることが嫌になって、精霊であることをやめたんでしょ?それなのに私はオグムと本契約してほしいなんて思わない」









「……」「オグム、オグムは人間じゃないそれは間違いない、だけど私はオグムには物事を自分で選択する自由の権利があると思ってる、だから明の皇帝陛下を説き伏せるまで私と仮契約してほしい、その後はすぐに私と契約解除してもらって構わないから」






「……分かりました、目的を果たすまでです、それまでの間は仮契約します」「ありがとうオグム、そうだオグムに渡したいものがあるの?」「何でございましょう」「オグムの名の漢字を考えたの」「私の漢字の名でございますか?」「うん、自と書いて利でオグム、」







私は三日前に名を書いた紙を渡すそれを見たオグムは「自利〈オグム〉」「どう?気に入った?オグム、オグムは自由に好きなことやっていいんだよ、オグムもなりたい自分になっていいんだよ、」「なりたい自分になる」オグムが口に出す




「私の護衛になったのだって成り行き出し、私はオグムが護衛でいてくれるのはとても嬉しいんだけどきっとオグムは私を守る理由がないんじゃなのかなとか思うときあるけどありがとね、私護衛になってくれて」








「……」オグムは黙り込む「ごめんね、単純な名の漢字で、でもオグムには過去とかに囚われず自由に過ごしてほしかったからこの漢字にした、オグムには自由の権利があるからいつでも私の護衛兵やめてもいいからね」と私が微笑むと「やめませんよ、護衛兵やめたところでどうせあの村に戻って畑仕事しなきゃいけなくなるんですからそっちの方が面倒でする理由がないです、話が以上なら俺は業務に戻ります、」







「ねぇオグム、この漢字で問題ないならそのまま戸籍にも登録するけどいい?」「はい、俺は構いません」「本当に?」「はい」私は微笑むと「何でそんなに嬉しそうなんですか?何かあったら呼んでください、主」「えっオグム今はなんて言った?」と私が聞くと「主と呼びました、貴女は私の雇い主ですしなんか問題ありますか?」






私は微笑み「何も問題ないよ」と私が答えると「何でそんなに嬉しそうな顔をなさっているのですか?」と呆れた顔で出ていく、その百日後にメルがイ、クァン達の本当の目的を聞かされた、







私は「えっオグムを捕らえて南の明国の皇帝陛下に引き渡す?どうしてそんなことに例え南の明国と戦になったとしてもヘ家の私兵の人数なら南の明国と十分戦って勝てるでしょ?それなのに何故わざわざオグムを?」メルは「どうやら思ったよりも事態は深刻のようだ、ねぇ今クオンが毎日欠かさず飲んでるこの薬の原料はどこから仕入れていると思う?」







メルは私がいつも飲んでる玉薬を私に見せて問う「えっまさか、南の明国から仕入れてるの?」「正解、薬の原料は全て南の明の国から仕入れている、それがどうやって知ったか知らないけど南の明の国の皇帝が何故かクオンがへ、クァン様と同じ持病を持ってることを知らたみたいなの」「えっでもどうして知られたの?キ、家以外の者は知らないはずだけど?」





私が言うとメルが「さぁね私にはよく分からない、それにしてもどうする?これからもしかしたらオグム本当捕らわれてしまうかもしれない」私が「方法ならある、この国法律で血誓〈ケツエン〉と言って約束を交わした相手の同意なく約束を交わせる法がある、」






「その方法を教えて」とメルは私には言う「例えば、私がへ、クァンの同意なく、南の明国にいる黒い月全員を一年間に捕らえるから捕らえることができればオグムの同意なく捕らえて無理やり明国に連れて行くことをやめてほしいと約束をさせる私が期限以内に黒い月を全員捕らえることができれば私の勝ち、クァン様は私の言うとおりにしなければならない、でもできなければその時点で私の敗北が決まり私が斬首刑に処されることが確定する」






メルは少し驚いた表情で「何その無茶苦茶な法、やってもいいけどやるからには必ず勝ってね」とメルがいい私は「心配しないで必ず勝つから」メルは呆れた顔で「凄い自信満々だね、その自身は一体どこから出てくるのか不思議なくらい」





「大丈夫、必ず勝つから任せて」「だからその自信はどっからくるの?クァン様は、かつて百万人以上の巨大な権力を持った罪人達をお一人で相手にしていた有能なこの国の官僚だそんな人を相手によく平然とそんなこと言えるね」私は微笑むで〈そのへ、クァンは千年前の私だから、百万人以上の罪人を断罪したのもこの私だ、だからこそへ、クァンの考えが手にとるように分かる〉






メルが私を見て「何ニヤついてるの?」私は「いいや何でもない」メルが「それよりいつこの国を旅立つ?」「ねぇメル、この国を旅立ったらこの国にはもう二度と帰らないことにしない?」「どうしたの?急に、二度と戻らないって私達の目的を忘れたの?」





「覚えてるよ、でももうへ、クァン様がいるし、へ、エン様だっている、私達がいなくてもあの二人がいしゃるなら王様はこの先どんなことがあってもきっとあの二人なら王様をお守りしてくださる、それより明国でやりたいことができた、」「やりたいことってまさか今回の件からして明国の奴婢達を解放して自由にしてそして権力者が居ないところに住ませてあげたいとか思ってないよね?」






私はメルを見て微笑んだ「うわ~その顔からしてもう嫌な予感しかしない、どうせまた面倒事起こすんでしょう、」「面倒事って何よ人助けに決まってるよ」「とか言って、私達がここにいられるのは残りわずか何だからね、どうせまたいつもみたいにやるだけやってまた誰かに丸投げするのが落ちでしょ?」呆れた顔でメルは私には言う






私はしばらく考え込んで「そんなつもりはないんだけど、よくよく考えたらそうなるか、」「やっぱりそうなる」「あっでもそのやる為の資金と、方法は私が考えるから完全に丸投げではない」「開き直らないでくれる?、私はともかく私以外の皆がクオンの起す面倒事の巻沿いになると思うと何か皆に申し訳ない」





「また私を問題児扱いして、とにかくこの国を出るからしばらくの間明国で暮らすから住む場所を確保して、後宮中の今の状態を把握したいから宮中の情報を集めて」「いいけど、何で宮中の情報が知りたいの?」「今の皇帝陛下を今の座から降ろしたあと後に誰が次の皇帝に相応しいか決める為だよ」「えっまさか本気で皇帝陛下を降ろす気?」






「うん、私一回、明国の決闘を自分の全てを賭けてタムタ陛下と行ったことあるから、再び朝鮮の国に帰れたのも明国伝統の決闘勝ったからだよ、まぁその時はタムタ陛下を皇帝陛下の座から降ろさなかったんだけどね」





「ん?私?それは、へ、クァンの記憶じゃ……」「!?そうだったアクション女優をやっていた頃の癖が出ちゃった、自分じゃないのにね」「あっもしかして本当のへ、クァン本人相手に凄い自信満々だったのは自分がへ、クァンだと思い込んでいたから?」





「んーまぁそうかもね」私は内心焦るながら答える〈危ない、自分がへ、クァンだと思いながら話しちゃった、今は違うんだから気をつけないと〉私はその日に私は血誓を行うために六曹〈コクジョ〉の吏曹〈イジョ〉にへ、クァンに血誓を申し込む申請書を出した、これで三十日後に相手に伝わる








それから三日後ケインとウォクの婚礼がキ、家の本邸で行われた、婚礼には二人と昔から繋がりがある多くの常民達が参加して、婚礼の後の宴にもキ家で行われた











そしてその宴でケインは私に感謝の気持ちを伝えた「私は今日この場を借りてある一人の方に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います、私は一年前まで王宮に仕える女官でした、女官の身分である時私はある一人の尚宮様に酷い仕打ちを受けておりました、私はこの理不尽な世の中に絶望して権力者方は決して信じてはいけないのだとずっと思っておりました」









「「……」」「私は毎日尚宮様に木刀で殴られ食事を一食しか食べさせてもらえない日々を送っておりましたそんな時ある一人の方に出会いました、その方は身分は偽っていたものの私より人脈と財力がありいつも周りにはその方を信頼してお仕えする沢山の人がいました、私はその権力者の方と同じで私欲の為だけに力なき者を踏みつけにする方のだと思っておりました」








誰もがケインに注目する「ですがその方は違いました、私が階段から落ちそうな時その方は怪我することを承知で身を呈して庇ってくださり、またある時は私が酷い目に遭うことを案じて朝まで一緒にいてく出さっり私を私を守ることを滑稽だとは思わないとおしゃり、お救いしてもらった後も、一切見返りを求めず、その方は私にはおしゃりました、もし私に恩返ししたいのなら病に鳴らず怪我もすることなくいつまでも元気に暮らしてほしいと今日の婚礼を行えたのも全てその方のおかげなんです」









ケインは私を見ながら微笑んで言う「その方は普段ピンクの狼の仮面を付けて素顔を明かすことはないですが、素顔を隠していても、身分を偽り一度罪人となってしまっても私にはとっては、この世の誰よりも優しくて、権力よりも情を大切にする、命の恩人なのです、私はそのお方のおかげで今こうして幸せに暮らしております」ケインは嬉しそうに私には言うと





宴に参加する周りの人が微笑みながら私を見るそして私は席を立ち、ケインの元に行きケインを抱き締めるケインも私も抱きしめて「クオン様、クオン様には心から感謝しております、私はクオン様と出会わなければあの辛い日々から逃げる為に自ら命を断っていたかもしれません、ですからありがとうございます、」









私は「ケイン、私もケインと出会えて幸せだった、どうか辛い出来事は全て忘れてこの先何があっても無駄に涙を流さず幸せになって、ケイン、身分の偽りケインを騙した私をいつも優しく受け入れてくれて、私にかけがえのない日々をくれてありがとう、ケインとの日々は誠に楽しかった、」




「どうしたんですか?クオン様、まるで永遠のお別れみたいにおしゃって」私はケインから離れるとメルが近づいてきて「ごめんね、ケイン、今クオン、ケインが幸せそうで大喜びで感情が高ぶっていてこんなこと言ってるだけだから気にしないで」





そして二人の婚礼が終わった次の日都を離れることを皆に伝えたイ、クァンの指示でヘ、家の私兵が私達の動きを見張っていると言うことをメルに聞かされて「えっ、何でヘ、家の私兵が私達の動きを見張るの?この計画は相手側にバレたら終わりなの、災厄の場合キ、家全員王命で、捕らえられるかもしれない」








メルは「クオンは分かるけど何で私や他の皆まで王命で捕まらないといけないの?」「酷いな、今の発言からして私のことはどうなってもいいって言うこと?素直じゃないなメル、本当は私のことが心配で仕方がないくせに」





「!?前にも言ったけど私はクオンの心配をしてるんじゃなくて、自分の心配をしてるの、クオンが捕まれば私達まで巻沿いになるんだからだからこそ必ず計画は成功させてね」





私は微笑み「うん、任せて」そしてキ、家の皆に今日の夜に朝鮮を旅立ちしばらくの間南の明国に行くことを伝えたそしてその夜私はイ、クァンの命令で何人で密かにキ家を見張っているヘ、家の私兵にの存在に気づき、四十七日の間キ、家の誰にもの気づかれないように今は本邸にいる、全員の意識をいれた分身をオグムに作ってもらった








そして本邸に隠された秘密の通路を使い、本邸を出て海に繋がるところで船に乗り三日ほどかけて南の明国に行ったそして本物のキ、クオンが数年前に買った別邸に行き私の部屋に行った「なんとか逃げられたね、あとは四十七日の間、王様達に気づかれさえすれば次の計画に移る」






メルは私に「ねぇクオン本当にいいの?ケイン、ウォクとあんな別れ方して」「いいよ、もう決めたことだから」「でも何かケイン、婚礼の日にクオンの様子がおかしいって違和感感じたんじゃない?、クオンが別れ際にあんなこと言うから、気づかれたくないならあんなこと言わないでよ」






「ごめん、何かあの日が会うのが最後だと思ったらどうしてもケインに直接自分の言葉で伝えたくなってケインとウォク宛に文は残したんだけどね」私がメルに言うとメルは「ケイン、クオンにもう会えないって知ったらどう思うのかな?」






私は「分からないだけどケインならきっと大丈夫、あの子は泣き虫だけど本当は、とても芯が強い子だからこの先どんな困難が待ち受けていたとしても自力で乗り越えられる、私はそう信じる」メルは「私も信じる」それから私達四十七日間南の明国で暮らした





































































































































































































































































































































































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