感想『三角の距離は限りないゼロ 1巻』

作品

『三角の距離は限りないゼロ 1巻』

岬鷺宮 著 (電撃文庫)


あらすじ

宮前高校二年四組の矢野四季は一学期最初の日である四月九日、転入してきた水瀬秋玻に素の自分を見られたことをきっかけに彼女に恋をするようになる。

始業式の放課後、教室に戻った矢野が見たものは、水瀬春珂というもうひとりの人格と入れ替わった、水瀬秋玻の姿だった。秋玻と春珂が二重人格であるという『二人』の秘密を知った矢野は、秋玻に近付きたいという下心と秋玻を演じる春珂の危うさから『彼女たち』が二重人格であることが周囲にバレないよう協力することを申し出る。


感想とか自分語り

いやー、面白かったですね。ヒロイン2人が同じ体にいるわけなんですが、主人公の矢野はその二つの人格に大して接し方がちがうってのがまずいいですね。仲がいいとか好きとか、そういうのってまぁ言われがちだけど「likeかlove」かって話があるわけです。どちらの人格もきっと矢野に取っては大切な人なのは間違いないんですけど……なんというかそこって案外はっきりしたものじゃない気がするんですよね。


そしてそれは時々傍からみたら見分けがつかないから勘違いしてしまうこともあるわけです。たとえ同じ身体を共有していたとしても……。


もうね、ああーってなりますね。特に最後のシーンなんすか!エモくないすっか(読んでない人はエモいから読もう!)


文章力と別に設定や物語の展開に裏打ちされた表現は、それ単体で美しい心理描写なんかより圧倒的に破壊力とエモがあると思うんですよ。

僕はそういうのを「すげー!」って言う時は「演出力がヤバい」って言うんですけど、今作のラストはまさにそれでした。


4巻までとりあえず買ってるのでじゃんじゃん読み進めたいと思います!


ちなみに作者の岬先生は5月に新作『日和ちゃんのお願いは絶対』って作品を電撃文庫から出すそうなのでこちらもたのしみですね!


エモい系ラブコメスキーはハマると思うのでぜひ!



後書き

皆さんは紙書籍派でしょうか?それとも電子書籍派でしょうか?ちなみに僕は長いこと紙書籍派でしたが、最近になってからbookwalkerでも本を買うようになりました。これ、めちゃくちゃ便利ですね。


今回、読んだ『三角の距離は限りないゼロ』も「絶対俺が好きなやつなんだけどなぁー」とおもいつつも買うのを後回しにしてきたシリーズでして、いわゆる「買ってないけど積んでる状態」でした。


けどbookwalkerで3巻ぐらいまで半額で、しかもコイン還元率50パーセントぐらいだったので、この機会にと買ったものでした。


いや、電子書籍さまさまですね。ブックウォーカーでセールなかったら買わずじまいだったかもしれないので……勿体ないことをする所だったとおもっております。

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