起きるべくして起きた不幸
野田 健斗
序章
手紙
ある日、一人の暗殺者に、一通の手紙が届いた。その手紙には、こう書かれていた。
『貴方の家族を人質に取りました。開放して欲しければ、一週間以内に貴方の親友を殺し、その遺体を、貴方の家の近くの潰れた工場に持ってきなさい。
さもなければ、貴方の家族を殺します。
一応言っときますが、先に私を殺そうとしても無駄ですよ。なぜなら、この工場には窓が無く、殺すには正面の入口から入らないといけない。しかしそこにはトラップを仕掛けてありますから。
あともう一つ、警察に言ってもダメ、というか、貴方の身では言えませんか。なぜなら貴方、人殺しですもんね。
それではまた。 殺神より』
手紙を読んだ暗殺者は、しばらくの間、気持ちの整理がつかず、怒り狂った。頭で湯が沸騰するぐらいに怒り狂っていた。
その後、落ち着いてから、これからどうするか考えた。その間に、彼について説明をしておこう。
彼の名は秋森真司。性格はとても温厚。たとえ卵を投げられようと、教科書に落書きをされようと、怒らない。そして、テニスがものすごく上手い。その上手さときたら、プロになれば、どの選手でも倒せるくらい上手い。時にその技術を、暗殺に使うこともある。さらに、暗殺技術が高い。例えば、相手と対面した時に、気付かれずに後ろに回り、ナイフで静かに殺したり、100メートル離れた所から、普通の拳銃で対象の頭をピンポイントであてることが出来る。家族構成は、父、母、弟が一人の四人家族。
そうこうしていると、今後どうするか決まったらしい。真司は、これからしばらく、親友と過ごして考えることにするらしい。
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