可愛ければ変態でも好きになってくれますか? 花間燈
唯花×慧輝
唯花「慧輝先輩って、シスコンですよね?」
慧輝「唐突にすごい質問だな……まあ、否定はしないけども」
唯花「それで、唯花は年下じゃないですか?」
慧輝「ああ、ひとつ年下の後輩だな」
唯花「これは、唯花が慧輝先輩の妹になるしかないと思うんですよ」
慧輝「……いや待って。どういうことなの?」
唯花「慧輝先輩はシスコン。妹を愛してやまない残念な人種です。妹に甘い兄は、女王様に奉仕する奴隷と同じ。つまり、慧輝先輩の妹になれば同時にご主人様にもなれるということなんです!」
慧輝「いや、ならないだろ……」
唯花「可愛い後輩は妹でご主人様……これは売れます!」
慧輝「どこに売るの……そもそも、俺は唯花ちゃんの兄になる気はないからな」
唯花「ええー……ダメなの、お兄ちゃん?」
慧輝「お兄ちゃん……だと?」
唯花「あれ? お兄ちゃんって呼ばれるの、気に入りました? それならもっと呼んであげますね? お兄ちゃん♪」
慧輝「なにそれ超可愛いんですけど!? 瑞葉に〝兄さん〟って呼ばれるのもたまらないけど、お兄ちゃん呼びも捨てがたい……っ!」
唯花「ふふふ。やはり先輩は重度のシスコン。効果は抜群です」
慧輝「あ、ダメだ。腹黒い子は妹にはなれないので失格です」
唯花「えええっ!?」
慧輝「やっぱり妹は素直で純粋じゃないと。唯花ちゃん、普段から猫かぶってるし」
唯花「慧輝先輩の前ではありのままの自分ですよ! 気に入った男の子を奴隷にしたいだけの可愛い女の子です!」
慧輝「うん。できればその本性は知らないまま、天使のような唯花ちゃんだけを見ていたかったかな」
唯花「先輩、女の子に夢を見すぎじゃないですか? 裏表のない純真無垢な女の子なんてどこにもいませんよ?」
慧輝「いるよ! 漫画の中とか、ゲームの中とか!」
唯花「それ二次元じゃないですか」
慧輝「まあでも、お兄ちゃんって呼ばれるのは悪くなったかもしれないな」
唯花「あ、やっぱり気に入ってたんだ。なんなら、もう一回呼んであげましょうか?」
慧輝「よろしくお願いします!」
唯花「あは。本当にしょうがない人ですね~、このシスコンお兄ちゃんは♪」
初出:『可愛ければ変態でも好きになってもらえますか?③』ゲーマーズ様特典
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます