夢喰い(仮)

まだ名前が無い鳥

第1話 ユメクイ


 お母さん…やめて、お母さん。痛い、痛いよ。苦しい。とても怖い。とてもとても悲しい。


 




-母はいつもそうだ。僕を苦しめる。




 お母さん!やめて!お母さん!




-僕はいつも、いつも。




 もうやめて、ごめんなさい。僕が悪いんだ。僕が悪かったんだ。ごめんなさい。




-母は僕を苦しめる。僕は母を楽にしたい。








この日も僕は、夢を見た。

それはいつもと変わらない夢のはずだった。













 お母さん、お母さん、お母さんってば!僕の話を聞いて、聞いてよ!




-母は父と同じ僕を嫌う。母は僕を苦しめる。僕が父の血を引いているからだ。



 「お前なんか、お前なんか」




-ほらねいつもと同じ




 「ねぇ、お前はなぜ私を苦しめるの。なぜ笑うの。何がおかしいの」そういって僕の首に手を添える。痛くも苦しくも無い。これは夢だから




  痛くない?苦しくない?



 僕の夢が誰かの言葉で終わりを告げる





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