第38話  引きこもりと日常

 先程席替えが実施され、俺の隣は変わらず

後ろと横に春香と桜花が来た。


授業中

先程は少し顔が赤くなったりしていた唯華だが、俺を教えている時はいつもの調子だった


唯華...いつも通りに戻って良かった...


そして、授業の終了を知らせるチャイムが鳴った


俺が椅子に座りながら伸びをしていると、後ろからツンツンと背中を突かれた恐らく春香だろう

俺は体を横に向けた


「どうしたんだー春香?」


「たくちゃん、授業中にイチャイチャしてたらダメだよ...」


「イチャイチャなんてしてねーし!!」


横にいた唯華も顔を赤くして横に手を振っていた


「は...春香さん...な...な...何を言ってるんですか!いちゃついてなんていませんよ!」


こんなに唯華は焦って否定している...なんかショックだな...


そして春香は俺たちの反応を見てくすくすと笑っていた。


「冗談だよー、私もたくちゃんに勉強教えたい

なー」


俺はほっと息を吐いた


「ああ、今度是非、教えてくれ...」


春香は満面の笑みで笑っていた


「任された!」


横にいた唯華も少しおどおどしながらも話に入ってきた。


「春香さん!ずるいです!琢磨...私も良いかな?」


ずるいってどういうことだ?


「ああ、居てくれると助かるが...」


すると、前の席にいた桜花も自分の椅子をこちらへ向けて話に入ってきた


「ああ、桜花今度春香と唯華が勉強を教えてくれるらしいんだが、桜花も一緒にどうだ?」


「ふふーん、行かないわけがないでしょ!是非お邪魔させてもらうよ!」


「ああ!是非来てくれて...」


何気に俺は、この3人と仲良くなっていた。

まぁ、友達ができるのは俺にとってはとっっっても

良い事なのだが、周りからの視線が凄い...

男子が特に見てる気がする...

それはそうか...こんなに可愛い子たちと、俺とじゃ釣り合いが取れないからな...

まぁこれ以上自分を卑下するのは一旦よそう...


「じゃあまた、予定を決めておいてくれ...」


桜花がニヤニヤと笑っていた


「えー?琢磨くん、女子に任せるの?そこはかっこよく男子が決めなきゃ!」


「俺にはその理屈はわからんからそっちで頼むから決めてくれ...」


すると唯華が話始めた


「じゃあ、場所は琢磨の家でいいよね...」


俺は勢いよく右手を高く上げた


「異議あり!!」


唯華が少し驚いた顔をしながらこちらを向いた


「どうしたの?琢磨?」


「どうしたの?じゃないよ!なんで俺の家?」


「だって...琢磨の家が一番慣れてるし...」


次は春香と桜花が同時に声を発した


「「異議なし!!」」


「まぁ、わかったよ、俺が決めてって言ったんだし...」


そして、俺はいつも通りに何気ない日常を過ごしていた...















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