引きこもりは、イメチェンした幼なじみに振り回される。

桜水 奏

第1話   引きこもりと幼なじみ

     「人生は不公平だと思う。」

 人という生き物はなぜ、平等ではないのだろうか...

選ばれた人間は文武両道、顔はイケメンの勝ち組

選ばれなかったどちらも持ち合わせない俺は負け組

少しでいいから勝ち組の青春を俺にも分けてくれよ


 毎日こんな事を思いながら俺は部屋にこもって

 ゲームをしている。


「ドンッ ドンッ」

俺の部屋の扉が叩かれる音がした...

「たくちゃん?」

と、俺の名前を呼ぶのは、幼稚園からの幼馴染みの胡桃沢くるみざわ 春香はるか

 「今日から新学期だよ?今日こそ、一緒に学校に行こう?」

 俺、「坂柳さかやなぎ琢磨たくま」 は今年高校2年生になるが、高校1年生になってすぐに引きこもってしまった...

だから、1年以上学校へも行っていないし春香の顔も見ていない...

だから今更顔を合わせずらい...

俺は小声で「今更学校なんて行けるかよ」と独り言を呟いた。


返事をせずにずっと黙っていると

「今日も行かないんだね...でも学校行きたくなったらいつでもうちに来て一緒に登校しよ?」

すると、春香は元気をなくしたような声で

      「早く出てきてよ」

と、ドア元で呟いた...


ドアから離れ歩いていく音がした

「はぁ 行ったか...」

俺はため息をついて、先程のゲームの続きをプレイし始めた...


 4月6日今日から新学期らしい...

「まぁ、俺には関係ない…それより今日は大人気シリーズのRPGゲームの発売日だ!」

俺は右腕を天井へ掲げた。


 お昼を済ませ、俺は身支度をして、13時23分にゲームを買いに家を出た


ゲームショップに着きお目当てのゲームを入手し、嬉々とした気分で店を出た。


 家に到着し、家の扉を開けた瞬間 制服を着た肩ほどの長さの髪の毛を茶色に染めた、ギャルっぽい美少女がうちの母親と話をしていた...


すると、突然美少女が、「たくちゃん?」と俺の名前を発した

その呼び方をするのは、春香しかいないはず...

でも俺は、こんな美少女 俺は知らないぞ...

などと考えているといきなり、手を掴まれた

「やっと外に出る気になったんだね!」

といつも春香が言っていた事を嬉しそうに言っていた。

突然の事で何も理解できてない俺は、質問をした

「えーと…どちら様ですか?」

っと、美少女に向かって聞いてみた...

すると、「えー?たくちゃんひどーい」

と、なぜか美少女に怒られた。

「あ!でもそっか!」

と何かを理解した風に僕に向かって

「私、春香だよ? 高校生になってイメチェンしたからわからないよね」

俺は話しが呑み込めず少し固まっていた

「え? お前...春香?」

「そうだよ!」

中学の時は黒髪ロング だったはずなのに...

「中学の時と全然違うじゃん」

「中学の時はイメチェンしたくても、出来なかったからね!」


俺の幼馴染みは知らないうちに別人に生まれ変わっていました...





















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