短歌

書架

観察

花の輪がうまく編めずに焦りだす よれてく茎に汗が落ち行く


「僕らはまだ道の途中にいるんだ」なんて 崖っぷちで叫ばれましても


甘味料の多い言葉は嫌いなの そんな言葉も偽善と知らずに


月の水がちょっとだけしか見つからないのはウサギがこっそり泣いているから


背伸びして それでも届かず 俯いて 夏に残るは向日葵の涙

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