第78話:Re:女性トーク inお風呂
(※ユラ視点)
「ふぅ・・・、生き返るわ・・・」
「ああ・・・、やっぱりこれよねー!」
「しみる・・・」
「ふう・・・、けっこう熱いわね。」
私たち、4人は浴槽に浸かりながら、それぞれ声を漏らす。
マーリは、さほど広くないとは言っていたが、私たち4人が湯船に遣っても、まだまだ入れるだろう。
そして、このお湯だ。
ハーブの香りがして、身体の痛みや疲労を癒してくれるように感じる。
エルフの嬢王、さすがにいいもの使ってわね・・・
「おそるべし・・・」
私は、お風呂のお湯を手ですくいながらボソッと呟く。
「しかし、リリス様、いやリリスはシトを呼び出して何をしてるのかしら・・」
ミナは、エルフの薬膳酒がよっぽど気に入ったのか、またお風呂まで酒を持ち込んでいる。
「まっ、まさか・・・二人きりでイチャついてたり・・・、許せん!」
ミナが、拳を握りしめて急に立ち上がった。
「許せんっ!!!」
シズクが目を細める。
ミナが急に立ち上がったので、私の目の前にミナのプリンとしたお尻が現れる。
「ちょっと・・・」
その時、扉の開く音がした。
・・・
「あなたは・・・」
ミナが何かに驚いている。
「ちょっと!なに?」
ミナの巨大なお尻を手でどかす。
そこには、フワフワのウェーブヘアをアップにした裸のリリスと、頭に布を巻いた裸のマーリの姿があった。
マーリは恥ずかしそうに、布で身体を隠そうとしているようだが、巨大な胸とお尻は、全く隠れていない。
リリスに至っては、布すら巻かず、堂々とその身体を
洗い場で、お湯で身体を流す二人。
私はリリスの裸に目を奪われる。
胸の型、ウエストのライン、プリッとしたヒップ。細長い脚。きめ細かい白い肌・・・、同じ女として、その仕上がった身体に少し嫉妬してしまう。
「私もご一緒してよいかしら。」
リリスは、堂々とこちらに近付いてくる。
マーリはその後ろを照れ臭そうに歩いてくる。
「どうぞー。」
返事をして彼女たちが入るスペースを空ける。
「ウエルカムだ。」
シズクが答える。
「ふう・・・・」
ムツキは顔を真っ赤にして目を瞑っている。
どうやら熱いお湯も苦手なのかもしれない。
空いたスペースにゆっくりと並んで浸かるリリスとマーリ。
ミナがグラスを傾けながら、横目で二人をみている。
「ハイエルフは、他種族との触れ合いを好まないんじゃなかったかしら?」
「嬢王様が私たちと同じお風呂に浸かるなんて、本当は嫌なんじゃないの?」
ミナ?
酔っ払ってる?。
「ちょっとミナ・・・」
私はミナを諌める。横目でリリスを見ると、相変わらずニコニコしている。
「あら、全然気にしませんわ。それにミナさんも同じエルフでしょ?」
ニコニコしながらリリスは答える。
「違う・・・」
・・・
「あなたと私は違う・・・」
・・・
「私が混血でどんな思いをして生きてきたか、私の母がどんな仕打ちを受けたか。あなたにわかるはずがないじゃない!」
ミナが立ち上がる!
「おい!いい加減にしろ。」
マーリがミナの前に立ちはだかる。
「お二人とも、静まりなさい。ここはお風呂、女の癒しの聖域。揉め事は許しませんわ。」
リリスの目からこれまでにない殺気が
何、この威圧感!!!
普段の穏やかなリリスから信じられない!
「ミナさん・・・、アナタがこれまでどのような生き方をしていたのかはわかりません。」
「ハイエルフの中には他種族を下に見るものもいるでしょう。しかし、私の目の届くところには、そのような者は存在しない。もし存在するなら、厳しいお説教ですわ。」
「そして、エルフであれ、ヒューマンであれ、この世に生まれてきたなら、私は、あなた自身もすでに特別な存在だと思っています。一番、血にこだわっているのはあなたではなくて。」
「・・・」
ミナは下を向いて黙っている。
「あなたはもうすでに特別で尊い存在なのです。」
「ハイエルフだろうが、ハーフだろうが、劣等感を感じる必要はないのです。」
「これからの先、もしハイエルフがアナタを侮辱したなら、厳しいお説教をしてあげなさい。」
「エルフの嬢王、リリス・エルフィードが許可します。」
・・・
黙って下を向くミナ。
・・・
「リリス様は、ああいうお方だ。」
マーリさんが、ミナの肩に手を置く。
「私もハーフだ。お前がどんな経験をしてきたか大体わかるさ。」
「昔はお前と同じだったよ。でもリリス様に・・・、自分はすでに特別な存在で、誰に対しても劣等感を持つ必要はないと言われて、どれほど嬉しかったか・・・。」
「・・・」
「あなたはもう特別な存在なのです。だから血や生まれなど関係なく、ありのままのあなたが一番素敵なのですよ。」
リリスは、ミナに向かって右手を差し出す。
「すいません・・・、ご無礼を・・・」
リリスさんの手を握り、頭を下げるミナ。
そのミナをゆっくりと自分に引き寄せて抱きしめるリリス。
「たくさん、嫌な事があったのでしょう・・・。あなたをよく知らずに軽率でしたね・・・」
「ごめんなさい。」
ミナの目から涙が流れている気がした。
・・・
「でも、私の目の届くところに1人いましたわね。他種族を軽蔑している輩が。ギルムンドは、きっついお説教ですわ!力を貸してください、ミナさん。」
「もちろん」
ミナは顔をお湯で流しながら答えた。
「あの・・・」
シズクが割って入る。
「盛り上がっているところ、申し訳ない。定例の行事がありまして・・・。」
「なんですの?」
リリスがシズクの方を向いた時、
シズクの姿はそこにはなく、リリスの背後に回っていた。
そして、
リリスの両胸を鷲掴みにして、思いっきり揉み始めた。
そしてリリスの乳首を指でこね回している。
「あん・・・、そんな強くしちゃ・・・」
「リリス様!」
リリスを助けようとするマーリ。
シズクはリリスから離れ、水しぶきをあげ、一瞬でマーリの背後に回る。
あいつ!!!
もしかしたら、おっぱい鑑定するために肉体強化の術を使ってるわ!
「やめっ!」
マーリの背後に回ったシズクは、巨大な胸をこれでもかというほど握りしめる。
シズクの手が、マーリの大きな胸の中に埋まっていく。
「あっ、あん・・・」
「ふむ。リリス、大きさは私より少し大きいぐらい。モチモチ感、ユラには届かないが吸い付くようだ。先っぽ、アイラに僅かに届かずだが薄ピンクでキレイだ。でも何だろう。こんなスベスベしている肌は経験がない。リリス、スベスベで一番。」
「マーリ、大きさはミナを抜いて一番、ついにミナを越えるビッグ乳が現れようとは・・・。乳鑑定人としては嬉しい限りだ。モチモチ感。ユラ、リリスには劣るが、ミナと引き分け。先っぽ、大き目だが、これはこれで需要があるだろう。」
「そして最後に!ムツキはどこだ?お前の鑑定もまだ終わっていない!」
シズクがムツキを探して、あたりを見渡す。
・・・
「きゃーーー!ムツキさんーーー!!」
リリスがのぼせてお湯に沈んでいるムツキを発見する。
私たちは、ブクブクとお湯の中で泡をはくムツキをみんなで救出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます