神様の喫茶店 ~美味しい珈琲と謎の話~

早見崎 瑠樹

第一章 神様とのであい

プロローグ

 小さい頃から時々変なものを見た。他の人には見えないらしいそれはおそらく、妖怪と呼ばれるものの類い。


 某漫画の決まり文句は実に便利なものだ。つまるところ、僕を取り巻く状況はそういうことなのだから。ものごころついた時にはすでに見えていたのかもしれない。ただ、それを怪異だと気付くのは小学生になってからだった。

 周りの人には見えない、聞こえない、触れられない。当時、とてもショックを覚えたことを覚えている。恐怖や不安などといった感情よりも悲しみが心を支配した。


『あんなに美しいものを見られないなんて』

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