第2話


「俺とセックスして」



「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「アキ、、」

「だめ?」

「え、、だめ、、、、じゃ、、ない」

「ほんと?」

「いや、うそ、、、」

「どっちだよ」

「どっちって」

「アズ、はじめて?」

「う、うん」

アキは嘘を見抜いた顔で見てきた。

「うそ。ある」

「そうかぁ~」

「なに?」


私はアキとずっと一緒にいた。

小学校の頃から一緒にいて、そして今も一緒にいる。

好きという感情は今までなかった。なんでも話せて、なんでも一緒にできる。

好きとか、そんなんじゃないんだと思う。


でも、アキと、したい。

そう思った。思ってしまった。


「アズ、、」

「うん」

「アズ、、」

もう迷う暇もなかった。

キスされた。

隣に座ってたアキの手が私の首をつかむ。

そして優しく唇に触れた。

何度も触れた。

離れたと思ったらまた塞がれる。

舌も触れた。

アキが何考えてるかわかんない。

だけど、私はもう全部を許してしまった。


アキの指が優しく体をなぞる。

何度も唇を重ねて、何度も舌が絡み合う。

首筋に顔をつけられ、舐められる。

そして手では優しく丁寧に、全部を触れられた。

首筋や耳の後ろは私をくたくたにする。

アキの荒くなる吐息がくすぐったくて、私は声を漏らす。


こんな顔するんだアキって。

こんなことできるんだアキって。。



でもアキ、、、なんで。

彼女いるくせに、なんで私としたの?

彼女とも同じことした?同じことするの?


ベットに仰向けになる。

アキはパンツだけで、私は下着だけつけた。

そしてそのまま2人とも無言で私の部屋の天井を見ている。


「アズ、ごめん」

「え、なんで?」

「嫌いになった?」

「ならない」

「俺、はじめてだった」

「うそ、、、」

「まじで」

「なんで?」

「、、、、、、。」

「ああ、知られたくなかったとか?」

「、、、まあ」

「そっか、、、じゃあさ、もう私、用無しじゃん、、」

「そんな、、、ちげえよそんな」

「いいよ、そんな、、、、」



私、なんか期待しちゃってたのかな。

なんか苦しい、ちょっとだけ。


洋服を拾って着る私を、アキは黙って見てた。


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