性暴力から私が気づいたこと

あかりK

第1話 耐えきれなかった

 2020年2月19日

 私は耐えられなかった。

 父からの性暴力。

 大学1年目の春休み。平日になるとママとお兄ちゃんがいないときを狙って、必ずやってくるセックス。平日、目が覚めたときには膣に入れられている日が2日続いた。

 もう耐えきれない。そして、武蔵野病院へ入院した日。


 

 父から、性暴力を受けていたのは、高校一年生のときから。

父から、

 「処女いただいちゃうね。」

その言葉の意味もわからないまま、いれられた。私は、処女というものは、学校で習ってはいたけれど、まさかこのことだと思わなかった。今考えるとひどいことである。

 次の日、私は、子供ができるのではないかと怖くなって、父にこう言った。

 「もう絶対にやめてね。」

しかし、父は、やめなかった。


そこから、父の性暴力は始まった。

処女がとられるのが、父ということが普通なのかと思っていた。


普通ではないことを知ったのは、入院してから、主治医の先生からの一言だった。

「これは、犯罪です。」

私は、このことを言われるまで、ことの重大さに気づかなかった。いや、気づくことができないほど、父から、小さいころから性的なことをされていたため、洗脳されていたのかもしれない。


  

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る