悩む暇などありはしない

時間は前後してバルドは一人で自室で悩んでいた。

世界を救う為に過去を変えて世界を変化させる。

しかしそれは世界中の人々を殺す事になるのではないのだろうか。

そう思考がぐるぐる回っていた。


「如何思う? エッグヴィーナス」


スシブレードとの対話を行うバルド。


『世界は回る物、 そしてスシブレードも回る物

右回転だろうが左回転だろうが、 本人の意志によって回される』

「つまり?」

『停滞するのは死体だけという事だ、 選択肢が有るだけ良いだろう』

「・・・・・君は如何思う?」

『それは卑怯だ』

「!?」

『自分の意志で考え、 決めなければならない』

「・・・・・世界は僕の双肩に背負わせられるって事か

まだ僕は20にもなっていないんだぞ」

『・・・・・最終的に未来を決めるのは君自身だ』

「・・・・・」

『・・・・・』


エッグヴィーナスは沈黙した。

そして外から叫び声が聞こえた。


「な、 何!?」

『恐らく敵の攻撃だろう、 行こう』

「うん!!」


バルドは外に飛び出した。

外はパニックになっていた。

ビアのビールと鞘のさやえんどうにより攪乱されて群衆がパニックになっている。


「くっ、 3, 2, 1、 へいらっしゃい!!」


バルドはエッグヴィーナスを射出してビアと鞘の元に向かった。


「お義父様!! バルドです!!」

「ひいいいいいいいいいいいいはああああああああああああああああ!!

さやえんどうを喰らえええええええええええええええええええええええ!!」


さやえんどうの集中攻撃。

しかしエッグヴィーナスの聖霊にはまるで通じない!!


「ならばアルコールならば!!」


ビールの気泡が周囲に撒き散らされる。

しかしアルコールが回るよりも早くビアは

エッグヴィーナスの聖霊に倒されてアルコールの影響は抜け出たのであった。


「くくくぅうううううううう!! 我々を倒した所で無駄だぁ!!」

「どういう事だ!?」

「我々は陽動だああああああああああああああああああ!!

フグが今世界を改竄できるという情報を持って逃げているうううううううう!!」

「な、 なんだって!?」


バルドは鞘をエッグヴィーナスでのして戦闘不能にした。


「バルド!!」

「レーア様!! 敵は件の情報を手にした様ですよ!!」

「何ですって!?」


やって来たレーアと情報共有するバルド。


「とりあえず僕は見回りに行って情報を外に逃がさないようにします!!」

「それが良いわね!! 私も行くわ!! 誰か!! この二人を縛り上げて!!」


パニックが一段落して捕縛されるビアと鞘。

そして駆け出すバルドとレーアだった。

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