運搬

ミレニアム・ファルコンに次々と死体を乗せていく。


「すまんな、 こんなやりたくもない事をさせてしまって・・・」


作業をしている兵が申し訳なさそうに言う。


「良いんだよ、 片付けを一日でも早く終わらせないと行けないからな」

「そうだな・・・片付けって言うのも嫌な気分だが・・・」


現在、 一刻も早く死体を片付けなければならない為、 一緒くたに穴に放り込むという

倫理的に問題の有る死体の片づけを行っている。


「仕方ないだろ・・・」

「おいファルコン、 俺も乗せて行ってくれ」


トレジャーハンターが樽を抱えて言う。


「如何した?」

「いや、 死体の穴掘り達に差し入れを持って行こうと思ってな

ちゃんと毒見はしておいたよ」

「そうか、 死体と相席だが乗りな」

「背中に乗せてくれよ」

「いや背中に乗せるのは少しむず痒いから断る」

「ちぇ」


文句を言いながらトレジャーハンターはミレニアム・ファルコンの背中に乗った。


「ひでぇもんだよな」

「あぁ・・・毒を使っての大量殺戮とは酷い・・・民間人も巻き添えじゃねぇか」

「おーい!! ちょっとー!!」


ミレニアム・ファルコンを止める中年の小柄な禿の男。


「如何した?」

「ちょっと運ぶの手伝ってくれ」

「これは死体を墓に・・・いや、 墓と言って良いか分からんが・・・

兎も角死体を乗せてるからあんまり・・・」

「良いからちょっとこれを見てくれ」

「うん?」


ミレニアム・ファルコンが中年の小柄な禿の男の指差す方向を見る。


「おい、 何もッ!? トレジャーハンター敵」

「遅い」


中年の小柄な禿の男はアリアリでコーヒー(砂糖とミルクアリアリ)で

ミレニアム・ファルコンに攻撃をした!!


「ぐわ!!」


ミレニアム・ファルコンは横転し大ダメージを受けた。

コーヒーの匂いで異常を察知したからか、 直撃は避けたが大ダメージは免れない。

ミレニアム・ファルコンが積載していた死体が路上にばら撒かれる。


「こ、 このぉ!!」


顔の右半分が焼け爛れながらも突進するミレニアム・ファルコン。

アリアリは真正面から迎撃する。


「ぐはっ!!」


二度目は直撃をして息も絶え絶えになるミレニアム・ファルコン。


「さてと・・・」

「おい」

「!!」


殺気で振り返るアリアリ。

後ろに居たのはトレジャーハンター。


「あんまり舐めた事をすると殺すぞ」

「殺して見ろよ・・・」

「・・・・・」


ピリピリと空気が張り詰め始めた。

その時、 叫び声が聞こえた。


「!?」

「ふっ、 向こうも始まったようだな」

「なるほど、 お前に時間をかけて居られないと言う事だな!!」

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