魔王城に向かう闇

闇達は馬を手に入れた事により機動力が増加したお陰でスムーズに進む事が出来た。

鶴帝国を出国してマナ法国を経由し魔王城が有る山に辿り着いたのだった。


「この山に魔王城が有るのか? 見た所なんだか平凡な山だが・・・」


ブタの男が指摘する通り、 険しい崖だとか厳しい山岳地帯が有る訳ではない。

緑が生い茂る普通の山である。


「元々は霊峰と呼ばれる険しい山々だったが代々の魔王の地下魔力資源の採掘で

普通の山になっていたらしい」

「地下魔力資源?」

「恐らくは龍脈とかそういう地面のパワーの事だろうな」

「その通りだ、 闇の親方、 そう言う事は知って居るんだな」

「あぁ闇寿司も色々勉強していかないとな」

「流石、 ここから先は俺が先導しよう、 色々な罠が仕掛けられている」

「なるほど、 任せたぞ」

「あぁ」


バリゾーゴンの先導で闇達は先に進んだ。





一方魔王城では。


「魔王様!! バリゾーゴン様、 いやバリゾーゴンが来ました!!

二人連れています!!」

「来たか!!」


伝令の報告に席を立つ魔王。


「如何します魔王様!? 敵は恐らく」

「狼狽えるな!! 来るのは予測が付いていた事!! 魔王城の機能を全開放する!!」

「魔王城の機能?」

「イイッパナシ!! ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロック!!

マントラ!! アーマゲドン!! お前達は全軍で奴等を足止めせよ!!」

「足止め・・・ですか?」

「あぁ30分で良い、 時間を稼げ、 攻よりも守る事に重点を置け

兎に角時間を稼げ!! そして生き残れ!!」

「「「「了解しました!!」」」」

「それからもしも敗色濃厚になった際は部隊を引き連れて逃げろ」

「魔王様、 それは・・・」

「良いから聞け!! ここで魔族の灯を絶やす事が一番起きては行けない事だ!!

逃げ回ってでも良い!! 奴等人類よりも我々は寿命が長い!!

最悪の場合は寿命による死を待つ以外に無い!!」

「魔王様、 それは幾ら何でも臆病では?」


アーマゲドンが口にする。


「アーマゲドン、 貴様はこの中で一番若い、 だから無鉄砲な事を言うが

我々の双肩に魔族の未来がかかっているんだ、 無謀と勇気は違う

それを忘れるな」

「・・・はい」


イイッパナシ、 ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロック

マントラ、 アーマゲドンはそれぞれ部隊を率いて魔王城の周囲に仕掛けられた罠の

内側に待機した、 闇と裏切り者バリゾーゴンを迎え撃つ為に・・・

果たして勝利の女神は何方に微笑むのだろうか?

それはまさに神のみぞ知る!!

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