望外の決着

飛んで来るハンバーグに拳を突き出して相殺する事、 三回目でウィンドゥは回避を試みた。

このままでは腕が使い物にならなくなる可能性が有るからだ。

ウィンドゥの考え方はハンバーグを射出してくる相手に対しての行動ならば

悪くない手である、 しかしながらブタの男が射出しているのは

ハンバーグでは無く、 ハンバーグのスシブレードなのだ

当然回避しても追って来る。


「何だと!? 物理法則無視か!!」

「スシブレードなんだから当たり前だろう」


スシブレードが一般的では無い時代にスシブレードは余りにも驚異的である。


「くっ!!」


回避し続けてもスシブレードは増える一方。


「あいつ等は何をやってるんだ!?」


彼が言うあいつ等とはウィンドゥが連れて来た剣聖達の事である。

馬に乗って後を追うつもりだったのだが、 闇達が連れて行った3匹の馬以外の

馬は闇によって捌かれ馬刺しにされてしまったのだった。

よって剣聖達も走って後を追っている。


「役立たず共めぇえええええええええええええ!! あっ」


足にハンバーグが激突し骨が折れて倒れるウィンドゥ。


「・・・・・・・」


当然ながら倒れるウィンドゥ。


「俺の勝ちだな」


ハンバーグ達がウィンドゥを取り囲んで収束する。

このままではハンバーグによってミンチにされてしまう、 が。

ドゴォ!! とウィンドゥは地面を思い切り打ん殴り反動で飛び上がり空中に回避する。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


叫びながら空中からブタの男に向かって落下するウィンドゥ。


「く、 来るなら来い!! 返り討ちにしてやるううううううううう!!」


ウィンドゥに向かってハンバーグを射出するブタの男。

ウィンドゥは左手でガードしながらも落下、 左腕が捥げたがブタの男まで

目と鼻の先まで迫った。


その瞬間ウィンドゥの首が斬られた。

バリゾーゴンが横からでしゃばったのだ。


「お、 おい!! 横から手出すな!!」

「いや、 残念だが遊んでいる暇は無い様だ」

「どういう事だよ」

「人間がこっちに近付いている気配がする」

「何!?」

「コイツの仲間かもしれないって事だ、 如何する? 相手するか?」


バリゾーゴンが闇に尋ねる。


「相手をする? 何で?」

「何でって後を追いかけられたら面倒だろう」

「そうか? 相手する方が面倒だろう、 さっさと先に進むぞ」

「分かりました」


ブタの男が馬に乗ってその場から三人とも立ち去った。

剣聖達がウィンドゥの元にやって来たのは三人が立ち去った後であった。

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