脅威!!ドラゴンスシ!!

「それはさておきサイさん、 アンタ色々嗅ぎまわっている様だけど

何の用なの? 外で何か有ったの?」

「えぇ、 外で私の仲間が危機に陥り助けを求めに来ました」

「この街を抜け出す、 か

確かにこの街の連中全員が一斉に蜂起すれば可能ね

でもそこまで切羽詰まった状況じゃないのよねぇ・・・」


退屈そうにするカラースプレー。


「衣食住は問題無いし」

「衣類に関しては大問題かと」

「ほっときなさい、 まぁ兎も角無理に戦う理由は無いのよ」

「そうですか・・・」

「まぁ待ちなさい、 何も協力しない訳じゃ無いのよ」

「え?」

「私には欲しい物が有ってね、 それを手に入れるのを協力してくれれば

アンタに協力するのも吝かじゃない」

「欲しい物・・・服ですか?」

「私はこのファッションが好きなのよ」

「露出狂ですか?」

「私は変態じゃない、 私が欲しいのは唯一つ親父の仇たる

ドラゴンスシの首、 勢力拡大も最終的にはそのスシドラゴンを葬る為の物」

「ドラゴン・・・スシ?」

「その名の通りスシの様なドラゴンよ」

「どんなドラゴン?」

「そうね・・・白いドラゴンが巨大な魚の切り身を持っている

これなら想像がつくかしら?」

「・・・まぁ何とか・・・」

「奴の首を取ったならば協力しても良い」


にこりとするカラースプレー。


「ドラゴン殺し・・・やった事は無いですがやりましょう」

「本当にやるつもりなの? 見た所貴女はスシブレーダーじゃないみたいだけど?」

「スシブレーダーじゃなくても戦えますよ

それでドラゴンスシって言うのは何処にいるんですか?」

「この街の外れに山が有る、 その山に住んでいる」

「分かりました、 何か弱点とかってあります?」

「さぁ・・・知って居たら自分で戦うよ」

「そうですか・・・じゃあ情報収集から始めますか・・・」


そう言ってサイは立ち去った。


「カラースプレーさん、 マジで協力するんですか?」


カラースプレーの手下がカラースプレーに尋ねた。


「まぁドラゴンスシは殺してやりたいからね、 私の手で出来ないなら

他人に任せるよ、 それに殺せれば御の字だし

もしもドラゴンスシを殺せる奴に嘘を吐いたら私達が殺されるよ」

「ですよねー・・・でもあの娘、 他の勢力にも声をかけるかも知れませんよ

戦力が欲しいんですから、 無くは無いと思います」

「まぁその時はその時ね、 他の連中とは敵対しているけど

ここを出れば、 まぁ敵対関係も如何でも良くなるでしょ」

「ここを出る・・・か・・・想像もした事ないです」

「私もよ、 外になんか興味無いのになぁ・・・」

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