スシ生命体

ドラゴンスシについて情報を集めるサイ。


「一体ドラゴンスシとは何なんだろう・・・・・?」


何かの視線を感じて振り返るサイ、 視線の主は奇妙なスシだった。


「スシ・・・?」


スシを拾い上げるサイ。


「すしー」

「喋った!?」


驚愕するサイ。


「すしーすしー」


良く見るとネタの下がシャリでは無く丸っこい間の抜けた顔の変な生き物になっている。

棒の様な手足が生えている。


「何コレ、 可愛い」

「すしー」


頭を撫でると嬉しそうに体を揺らす変な生き物。


「すしーすしー」

「ん? 如何したの?」


棒の様な手足で指を指す変な生き物。

導かれるままにすすむサイ。

すると一つの廃屋に来たのだった。


「ココに何かあるの?」

「すしー」

「うわぁ、 お酢の匂い・・・」


廃屋の中に入るとそこには沢山のスシの様な生き物が沢山住んでいた。

ネタを乗っけた白い犬、 猫、 海苔巻きの様な蛇。

ネタをだっこしている哺乳類、 様々な生き物が居た。


「ここは・・・」

「誰ー? 勝手に入って来てー」


間の抜けた声で尋ねられる。

サイが振り向くとそこに居たのは

大きな人程の大きさの丸っこい生き物だった。

丸っこい生き物が間の抜けた声で尋ねる。


「・・・貴方は?」

「でぶ」

「でぶ?」

「でぶ」

「・・・でぶさん?」

「でぶちゃんで良いよ」

「・・・おでぶちゃんで」

「ステキだわぁ・・・」


ぽわぁとなるおでぶちゃん。


「それはそうとこの子達は一体・・・」

「この子達はスシ生命体

この闇のスシブレーダー達の力によって生み出された空間で生まれた新しい生き物」

「すしー」


おでぶちゃんにすり寄るスシ生命体達。


「普通の空間で言う野良犬猫に当たる」

「ふーん・・・じゃあドラゴンスシって言うのもスシ生命体?」

「そうなるね、 だけどドラゴンスシは陰のスシ生命体、 この子達とは違う」

「陰のスシ生命体? どういう事?」

「ふむ、 君は如何やらスシブレーダーじゃないみたいだね」

「分かるの?」

「君の手からは酢飯の匂いがしない」

「この酢の匂いの中で嗅ぎ分けられるの?」

「ドヤァ・・・」


ドヤ顔をするおでぶちゃん。


「兎も角君はスシブレーダーじゃないのなら、 君にだったら頼めるかもしれない

この空間を破壊して欲しい」

「この空間を破壊? 如何言う事? 話が読めないんだけど」

「にょー・・・色々ムツカシイ話で恐縮だけど・・・

まぁ最初から説明するよ」


廃屋のがらくたからソファーを取り出すおでぶちゃん。


「とりあえず座って、 長い話になるから」

「まぁ構わないけど・・・」


ソファーに座るサイ。

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