海鮮の海戦の開戦

「はぁ・・・はぁ・・・」

「糞ッ!! スシの暗黒卿が二人だと!? ふざけるな!!」


オーモリの拠点の外で成り行きを見守っていたバルド達だったが

流石にスシの暗黒卿二人では勝ち目が無いと判断し逃げ出した。


「お前達・・・」

「ジューンか、 作戦を練り直す必要が出て来た」

「俺の作戦を採用する気になったか」

「違う、 とんでもない事が起きた」

「?」

「お前の所で話そう」


途中でジューンとも合流し地下墓地に戻った。


「オーモリが別のスシの暗黒卿ヘカトンケイルが手を組んだ」

「はぁ!?」


ジューンに事情を説明するバルド。


「スシの暗黒卿が二人・・・一体如何しろって言うんだ!!

いや・・・仲違いさせるというのは如何だ!?」

「既に仲が悪い様だし難しいんじゃないか?」

「くっ・・・如何すればいいんだ・・・」

「相手は化け物ならばこっちも化け物をぶつけるのは如何だろうか?」


ゾーバが提案した。


「どういう事だ?」

「あの捕鯨船とやらを如何にか利用するんだ」

「つまり海戦に持ち込めと?」

「話にならんぞオッサン!!」


ジューンがダンッと机を叩く。


「相手は海の男!! あの化け物船の危険性は誰よりも承知だろう!!

そんな奴が態々出る訳が無い!!」

「いや・・・出来る!!」


ゴハンが断言する。


「な、 何ィ・・・どういう事だ傭兵・・・」

「ふん、 単純な話だ、 追いかけなければならない状況を作れば良い」

「如何やって!?」

「それはおいおい考えれば良い・・・まずは敵の戦力を削ろう」

「それこそ如何するつもりだ!? 敵の戦力を削っ」


ジューンの電流奔るっ・・・!!


「いや・・・それもそうだな・・・」

「何を納得している? いや、 それは言い、 ジューンとやら

食材を幾つか持って来て貰いたい」

「食材を?」

「如何するつもりだ?」

「海での戦いを目的とするのならば

海用のスシブレードのチューンナップする必要がある」

「海用にチューンナップ!?」

「あぁ、 海に近い場所では辛い戦いになるだろう

スシブレードにとってもスシブレーダーにとってもだ

覚悟は有るか!?」

「・・・・・」


バルドは自分のスシブレードを見た。


『覚悟は出来ている』


バルドはスシブレードからの声を確かに聴いた。


「覚悟は出来ています」

「応ともよ!! 俺達も行くぜ!!」

「あぁ!!」


ゴハン達も掛け声を発する。


「俺は早速作戦を練って来る」


ジューンはそそくさと退散した。


「・・・さてとではやるぞ!!」

「「「応ッ!!」」」


これがスシブレード史上類を見ない海上戦闘。

通称【大海戦】の始まりであった。

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