少女との出会い

ケーキを作り上げて気分良く寝室で眠りに就こうとする闇。


「ふむ、 所でさっきからずっと俺を付けているお前は何だ?」

「・・・・・」


ふっ、 と闇に短剣を突き付ける少女、 闇は構わず殴り飛ばし

少女は吹っ飛んだ。


「まだ居るな」


後ろから迫る二人組、 前からも二人、 横からも二人。

横の一人を掴んでスシブレードの要領で射出し前方の二人と吹き飛ばし。

もう一人を掴んで後方に射出し吹き飛ばす。


「この程度、 修羅場にもならんな、 誰からの差し金だ?」


少女の頭を掴む。


「・・・・・」

「ふむ」


少女の爪先に思い切り箸を捩り込む。


「っ~~~!!」

「誰からの差し金だ?」

「誰が言うか!!」

「強情だなぁ・・・」


死屍累々になった襲って来た者達に腰かける闇。


「まぁ王子様の誰かって所だろう、 何で喋らないんだ?

忠誠心って奴か? だったらはっきり言って王子様はお前が仕えるに値しない

こんな程度で俺を殺すのは無理なのを分からないって時点で無能以下だ」

「いや、 王子は関係無い

我々は王国の影故に王国に仇なす所か王を殺したお前を殺す」

「ふん、 なるほどね、 さっきの爺さんの手駒か

だがお前の意見は可笑しいだろう」

「何故だ?」

「俺がこの国に仇なす? 王子達に闇寿司を啓蒙してやろうと言うのに?

寧ろこの国に有益だと思うが・・・」

「あの技の事か・・・」

「そう、 結局の所一番強い奴が好き勝手出来る

それは異世界も俺が居た世界も変わらない

世界平和を謳っている大国も決国は一番戦争が強い国って事だ」

「・・・・・」

「お前の心にも闇を感じる・・・如何だ? お前も闇寿司を学んでみないか?

強い暗殺者になれるぞ?」

「世迷言を、 殺しに来た相手に教えを乞う暗殺者が居るか」

「ハッ、 俺を殺せる奴なんてこの世に居ない」


つかつかと少女に近付く闇。


「それじゃあ闇寿司に付いて教えてやろう」

「おい、 私が何時聞くと言った」

「無理矢理聞かせる、 お前の意思なんて関係無い

無理矢理首根っこ掴んでも教える」

「・・・・・その技でお前に歯向かったら如何するつもりだ?

殺されるかもしれないぞ?」

「上等だ、 殺せるもんなら殺してみろ」

「!?」


少女が同様した。


「俺を殺せる程の腕が有るのならば俺が持つ闇寿司の親方の地位を譲ってやってもいい

闇寿司は力が全て、 誰だろうと俺に成り代われる、 力さえ有れば」

「・・・・・」


少女が震えた。


「貴方の・・・名前は?」

「闇だ、 お前は?」

「私には名前なんて無い」

「そうか・・・じゃあお前は・・・そうだな見た所

お前は毒寿司に向いていそうだな、 フグと名乗れ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る