第2話 おっさんと異世界融合開幕
そこが果たしてどこに存在する場所なのか検討が付く筈もない。
− 意識がハッキリとしない中、おっさんの感覚が徐々に冴えてくる。
「(・・・あー?なんだよ、気持ち悪い感覚やなー)」
おっさんは朦朧とした意識の中、不快な感情に苛まれていた。
「(不快だけに腐海な状況かなw・・・ハァ)」
「・・ますか」
女性の声が聞こえる。
「(ん?)」
「・わた・・声が聞こえてますか?」
「(あーなんだ?空耳か?)」
おっさんはもう終わりかなぁ、この人生とかブツブツ頭の中で朦朧としている。
「私の声が聞こえているなら、気合を入れて叫んでみて下さい!」
「(あ?なんか、大層な物言いやな・・・だけどまあ、このままにしてるのも違うしな)」
「はい!なんですか!素敵な声の人!」
「!あ、聞こえてたようですね、良かった。今から、現実と魂の融合を始めます。
多少、更なる不快な感覚があるかも知れませんが、我慢して下さいね。では、始めます」
「え、何魂がなんだって?って、ちょっーーっまて?!」
おっさんは焦る。だが時既に遅し。
女神の力によるものなのか、見えない力に引っ張られる感覚で、渉は融合されていく。
「(これがあるあるな女神のわがままか・・・)」
ファンタジーは誰しもが憧れる世界。
剣や魔法、スキルを行使しては宿敵を倒していく。
世界が違うことにより、異なる価値観があり、その異なりの中での生活に惹かれない者はいないだろう・・・。
そんな物語を読んでいた渉にとっても、異世界に行ってみたいなんて思ったことはある。
「だけどさ!(だけど、説明が欲しかった・・・)」
おっさんは今、異世界に旅立つ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます