オオカミウイルスに感染した彼女

第1章

第1話 不登校の理由①

ルイが学校に来なくなって一週間が経った。勉強が好きなルイが学校を休むことはほとんどない。なのに一週間も休んでいるなんて……。電話やメールをしても反応はなかった。

ここで、自己紹介をしておこう。僕の名前はセイ。ルイとは母親同士が仲良くて、小さいころはよく公園に連れられて一緒に遊んだ。

高校になった今でも、席が隣なこともあって喋るけれど、ルイが学校に来なくなってしまってからは一度も話していない。僕は、なぜルイが休んでいるのかを先生に聞いた。

「あぁ？　知らないよ」

「連絡していないのですか？」

「あのなぁ、先生たちは忙しいんだ。あぁそういや、引きこもってるとかどーだの母親が言っていたな」

「引きこもっている？」

「もういいだろ？　忙しいんだからさっさと……」

「ええ、お忙しいところありがとうございました」

これ以上話しても、無駄だと思った。だから僕は切り上げた。うちの担任は最悪だと思った。一週間も休んでいるというのに他の生徒達に話はしないし、まずルイに無関心すぎる。だが、僕は、確証はないけれど不登校の理由を得られた。僕は、学校が終わってからルイの様子を見るためにルイの家へと走った。