お披露目の日

月のきおん

第1話

こないだは学級の旗を作った。


そして全校生徒の前でお披露目をする日がやって来た。


先ず前の日に皆の前でクラスの旗の案の説明をする文章を考えて担任の先生がチェックする。


そして皆の前で話す練習をして。


昨夜も家で何回か練習して来た。


私は緊張すると早口になる。


こんな出来事は人生初。


『緊張する、どうしよう』


クラスメイト達が大丈夫?と声をかけてくれる。


そしてその時が遂にやって来る。


私は全校生徒の前に立つ。


『凄く緊張する』


頭の中が真っ白になると言う経験はこの時が初めてだった。


「木田さん頑張って!」


先生が元気を引き出そうとする。


私は緊張が頂点に達した。


顔から上は熱くなり赤面になる。


そしてマイクの前に立つ私。


『穴があったら入りたい位恥ずかしいよー』


「6年5組の旗は大きくて頑丈な錨に何でも一生懸命に頑張る一番星と夢を沢山運び羽ばたく風船のイラストにしました」


かなり早口になったが皆にちゃんと聞こえたかな。


お披露目も終わり、教室に戻る生徒達、


「木田さん、緊張してたけど良かったよ」

クラスメイトが優しく声を掛けてくる。


これが私の小学6年生の出来事だった。

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お披露目の日 月のきおん @kioco

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