妖怪の世界


前回、邪神を退治し悪鬼をたくさん払うことが出来た冬馬と奨学生たちは女子と男子で分かれてそれぞれ作業を行っていた。


「よし、カレーを作るよ。」


「お願いします!! 私たちは何をやりますか?」


「うーんとね。じゃがいもとにんじんをスライスして 僕は豚肉と牛肉を炒めるからよろしくね。」


「はーい!!」

カレー作りが始まり、上でも部屋の掃除が始まった。


「ここが男の子の部屋 こっちが女の子部屋だよ。」


「結構、綺麗ですね。どうします? 掃除しますかね。」


「だね。どうしようかな? 冬馬くーん」

下にいる冬馬を呼んだ。

すると、冬馬がキッチンから現れた。


「どうした? 麻琉」


「部屋が綺麗だから掃除が出来ないんだけどどうすればいい?」


「あれ? 部屋綺麗だったのか… しょうがないね。カレー作りを手伝いに来て」


「分かりました。」


「あとで荷物を各部屋に置いて訓練は明日から始めようか。」


「はい!!」

みんなでカレーを作ったため、早く終わり改めて自己紹介が行われた。


「改めましてそれぞれから自己紹介をしたいと思います。まずは、私から」


「改めまして有本美咲って言います。年齢は17歳 身長は156cmです。関東地方統括陰陽寮の奨学生で、関東地方では屈指の名家だと言われています。得意なことは食べることです。よろしくお願いします。」

パチパチパチ


「はい、続いては俺の自己紹介をしたいと思います。俺の名前は二階堂風弥 年齢は美咲と同じ17歳 身長は170cmです。関東地方統括陰陽寮の奨学生でおじいちゃんと親父が陰陽庁悪鬼対策評議会議員を務めているのでそこを越えられるように頑張りたいと思います。」

パチパチパチ


「続いては、俺が自己紹介しまっせい。木戸川勇作 年齢は18歳 身長は175cmで関西地方統括陰陽寮の奨学生や。よろしく頼みます。」

パチパチパチ

それから原、稲沢、山路、山下、加藤、田村、鈴木、佐藤、比嘉が自己紹介を終えた。


「知ってるとは思うけど僕は紅月冬馬 十二天将第一位騰蛇で全国陰陽師総連合会名誉会長を務めていているんだけど君たち奨学生よりも2個下の16歳だよ。よろしくね。」


「歳下!!」

驚いていた。自分たちよりも歳上だと思っていたから。


「冬馬くんは私と1個違いの従兄妹で私が6歳の時に騰蛇っていうものになったから驚いたよ。」


「へー そうだったんだ。」


「16歳に教えられるのか…俺たちは…」


「まぁそうなるよね。明日、実力テストを行うよ。女子も男子も例外なく本気で戦うけど怪我しないように憂慮はするよ。」


「頑張ってね。応援してるよ。」

みんなは衝撃的事実を知らされたことで動揺して眠ることが出来なかったのである。

翌朝になり、下に降りていく奨学生たちは眠そうな顔をしながら席に座った。


「おはよう。朝食は出来てるから自由によそって食べてね。」


「ふぁーい うーーん 眠いたい。」

背伸びをしながらあくびをする美咲


「さて、ご飯を食べたらお風呂入って実力テストを受けることにするか。」


「おはよう。私、今日は愛知県陰陽師連盟に行かないといけないんだ。」


「分かった。そういえば今日、神楽と愛知県警刑事部悪鬼対策課の柳澤絵里香警部が来る予定だったんだ。忘れてたな。」


「そうなの? 奨学生のみんなに紹介するいい機会じゃない?」


「そうだな。会わせてみるか。」


「冬馬さんと麻琉さんの会話限りなく夫婦だよな。」


「幼なじみだから会話が夫婦じみてるんだろう。」


「ごちそうさまでした。お風呂入ってくる。」

それぞれお風呂に入りにいき、ゆったりとくつろいでいるとピンポーンっとチャイムが鳴った。


「はーい 来たか。今、鍵を開けに行く」

玄関に向かう冬馬の後を追って見に行くと天狗と普通の人間が立っていた。


「おはようございます。冬馬さん、愛知県警の柳澤さんを連れてきましたよ。」


「やぁ! 冬馬くん、久しぶりだね。」


「お久しぶりですね。絵里香さん、後ろにいるのは奨学生たちです。」


「奨学生の皆さん、初めまして神楽です。よろしくお願いします。」

天狗がお辞儀をして挨拶をしたので奨学生たちもお辞儀をした。


「よろしくお願いします。」


「愛知県警刑事部悪鬼対策課の刑事で柳澤絵里香って言います。愛知県陰陽師連盟評議会議長の娘なので割と有名かなと思います。以後、お見知り置きを」


「よろしくお願いします。」


「みんな挨拶を済ませたから早速だけど実力テストをしようかなと思うよ。先に外に出ていてちょっとだけ話があるから」


「分かりました。」

奨学生たちは外に出ていく。


「話は何?」


「実は仙狐を保護したので報告しておこうかなと思いましてね。まだ、二階で寝ていますが人の言葉を理解出来て、会話も可能なので起きたら喋ってあげてください。」


「まだ寝てるっていうことは相当疲れているんですかね。」


「そうだと思う。まだ子供の仙狐だし、どうやら別の世界から来たというぐらいは普通の仙狐と変わりがないよ。」


「へー 別の世界から来たんだ。」


「麻琉が昼前には戻ってくる予定なのでお願いします。」


「了解!!」

冬馬は外にいる奨学生たちと合流して実力テストが行える場所に向かっている。

そこは家の裏側にある塀でそこには何かの陣が描かれていた。


「この絵は何ですか?」


「これは妖鬼界に繋がっている入口だよ。この陣に僕が触れれば入口が開くよ。」

冬馬は塀に描かれている陣を触ると陣が光だし、人が通れるほどの大きな穴が現れた。


「凄い… 」

言葉を失う奨学生たち 冬馬は開いた入口の中へと入ったのでその後を追い奨学生たちも入っていった。


「これから入る妖鬼界 妖鬼界とは別の世界は基本的に混じり合わない世界で何らかの特殊条件下のみに重なることがある。それを陰陽術で擬似的に再現することで妖鬼界だけに繋がるようになってるんだよ。」


「妖鬼界以外はどんな世界があるんですか?」


「妖鬼界のほかに僕たちが普段暮らしている世界の人間界、色々な神様が住む天界、死んだ人間の魂が最初に行く冥界、妖精が住む妖精界、閻魔大王様が支配する地獄の6の世界があってその他にも世界はあるとも言われてるよ。」


「そんなに世界があるんですね。」


「凄いんやな。世界がいっぱいあって」


「語彙力の無さw」


「もうすぐ妖鬼界につくよ。そこからすぐの所に実力テストをする場所があるから。」


「了解です。」

次回、実力テスト

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