君の涙

BULLETandARROW

君の涙

あんなに美しい君を僕は見たことがない。



僕と君が結婚した日、人生で一番幸せだった日。


僕と向き合いながら、君は大粒の涙を流して笑っていたよね。


僕、それに凄く凄く惹かれて。



そして僕、思ったんだ。


君が、恐怖から涙を流すのを見てみたいってさ。



「ねぇ」


「待って、どうして逃げるの?」


「もっと顔を恐怖に引きつらせて泣いてよ」


「僕、まだちゃんと君の泣き顔、見れてないんだからさ」



そう言って、僕はさらに彼女にナイフを近づけた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る