煩悩の泉
煩悩が止まらない。
仏教的用語の「煩悩」の正確な意味はよく知らないからイメージで言っているのだけれど、とにかく欲が止まらない。
生き物たちはすごいよなぁ。虫は虫以上の欲望を持たない。ささやかで過酷な一生に満足しつつ命を終えるのだろう。
私はダメだ。楽をしたい。お金が欲しい。あれもこれも欲しい。もっとやりたいことがある。欲しかったものをいくつ手に入れても満足しない。食べたかったお菓子を一袋まるごと食べても、すぐまた同じのを何袋も買ってくる。
今欲しいのはコアラのマーチとパイの実かな。スキャナーとペンタブも欲しい。パソコンも欲しい。誰かくれないだろうか。あと、多重録音のやり方が知りたい。それから人気作家になる前にアンチから身を守る方法を知りたい。
次から次へと溢れ出す欲……
それはさながら煩悩の泉。
泉が湖くらいの大きさになったら溺れるだろうか。
いや、もうとっくに溺れている。
生き物たちは「ほんのう」で生きる。
私は「ぼんのう」で生きる。
……心にも濁点が付いたみたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます